大町市議会 > 2019-06-14 >
06月14日-02号

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  1. 大町市議会 2019-06-14
    06月14日-02号


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    最終取得日: 2023-04-28
    令和 1年  6月 定例会          令和元年 大町市議会6月定例会会議録(第2号)               令和元年6月14日(金)---------------------------------------          令和元年大町市議会6月定例会               議事日程(第2号)                     令和元年6月14日 午前10時 開議日程第1 市政に対する一般質問順位議席氏名113岡 秀子212平林英市34傳刀 健410大和幸久---------------------------------------              会議出席者名簿◯出席議員(16名)     1番  中村直人君        2番  山本みゆき君     3番  大竹真千子君       4番  傳刀 健君     5番  降旗達也君        6番  神社正幸君     7番  太田昭司君        8番  一本木秀章君     9番  中牧盛登君       10番  大和幸久君    11番  宮田一男君       12番  平林英市君    13番  岡 秀子君       14番  二條孝夫君    15番  高橋 正君       16番  大厩富義君◯欠席議員(なし)◯説明のために出席した者 市長         牛越 徹君    副市長        吉澤義雄君 教育長        荒井今朝一君   総務部長       竹村静哉君 総務部参事      和田泰典君    民生部長福祉事務所長 塚田 茂君 産業観光部長     駒澤 晃君    建設水道部長     田中一幸君 会計管理者      西澤美千夫君   監査委員事務局長   市河千春君 教育次長       竹内紀雄君    病院事業管理者病院長 井上善博君 病院事務長      川上晴夫君    庶務課長選挙管理委員会書記長                                藤澤浩紀君◯事務局職員出席者 事務局長       勝野礼二君    事務局係長      渡邉哲也君 書記         西澤秀一君    書記         窪田幸弘君---------------------------------------                本日の会議に付した事件              議事日程(第2号)記載のとおり---------------------------------------             令和元年 大町市議会6月定例会           市政に対する一般質問通告並びに質問要旨、順位順位議席番号 氏名 [質問形式]質問項目及び要旨ページ113番 岡 秀子 [一問一答]1.市長の政治姿勢について  (1) 第5次総合計画前期基本計画の中間年に向けての検証はどうなっているのか。  (2) 新たな令和時代への抱負はどうか。 2.ふるさと納税について  (1) 新制度に向けて今後どのように取組むか。 3.子育て支援について  (1) 間近に迫った幼児教育・保育無償化への対応は。 4.福祉行政について  (1) 共生型の施設への考え方は。47 ~ 58212番 平林英市 [一問一答]1.市営住宅問題について  (1) 入居者に対して、用途廃止に伴う対応はどうするか。 2.消費税増税に関わる政策について  (1) プレミアム付商品券により低所得者層への影響の緩和が図られるか。
     (2) 幼児教育の無償化は、国の制度として実施すべきで、消費税増税の施策とすべきではないと考えるがどうか。 3.大町総合病院の経営状況について  (1) 職員の退職は、経営改善に影響しないのか。58 ~ 7734番 傳刀 健 [一問一答]1.大町総合病院の理念について  (1) 理念実現に向けて問題は課題は何か。  (2) 病院アンケートの現状と活用方法は。 2.北アルプス国際芸術祭2020について  (1) 市民の自発的参加を促すための施策はあるのか。77 ~ 88410番 大和幸久 [一問一答]1.大町総合病院について  (1) 市民本位の病院経営に向けて、どのような課題があるのか。 2.人口減少時代まちづくりについて  (1) 持続可能なまちづくりについてどのような課題があるのか。88 ~ 112 △開議 午前10時00分 ○議長(中牧盛登君) おはようございます。ただいまから6月定例会の本日の会議を開きます。 本日の出席議員数は16名全員であります。よって定足数に達しておりますので、会議は成立いたしました。 なお、本日の会議に出席を求めた者は、お手元に配付の議席表に記載のとおり、市長、副市長、教育長、病院事業管理者及び各部長であります。 先月より軽装執務の取り組みを実施しております。暑くなることもあると思われますので、会議中には上着を脱ぐなどして調整していただきたいと思います。 △日程第1 市政に対する一般質問 ○議長(中牧盛登君) 日程第1 市政に対する一般質問を行います。 質問通告者は11名であります。 よって、本日は議事日程記載のとおり4名、17日に5名、18日に2名の予定で質問を行いますので、御了承いただきたいと思います。 これより質問に入ります。 質問順位第1位、岡秀子議員の質問通告は4項目です。岡秀子議員の質問を許します。岡秀子議員。     〔13番(岡 秀子君)登壇〕 ◆13番(岡秀子君) 政友クラブの岡秀子でございます。令和に入りまして最初の一般質問となります。 1点目、市長の政治姿勢について、2点目、ふるさと納税について、3点目、子育て支援について、4点目、福祉行政について、以上4点について質問をいたします。 1点目の市長の政治姿勢について。 平成23年、地方自治法の改正で、地方分権改革を推進する観点から、基本構想の策定義務が廃止されました。しかし、景気・雇用情勢の停滞や人口減少、少子高齢化の進行等、社会経済の急激な変化により、より自立した自治体経営と地域特性を生かしたまちづくりが求められるとして、大町市では、将来における市のあるべき姿と進むべき方向について、基本的な指針となる大町市第5次総合計画を策定されました。基本理念として「郷土や文化に誇りを持ち、心から地域を愛する 人を育てる」、市の将来像として「未来を育む ひとが輝く 信濃おおまち」と示されました。計画期間は平成29年度から令和8年度までの10年間、令和元年度は前期基本計画の中間年となります。施策の体系は、第1「ふるさとに誇りを持つ人を育むまち」、第2「活力あふれる産業と地域の魅力を生かしたにぎわいのあるまち」、第3「だれもが健康で安心して暮らせるまち」、第4「豊かな自然を守り快適に生活できるまち」、第5「市民の参画と協働でつくるまち」とされております。第5次総合計画前期基本計画の中間年に向けての検証はどのようになっているのでしょうか、お尋ねをいたします。 平成29年4月から平成31年4月、平成29年4月の人口は2万8,255人、少子化として出生者につきましては148人、高齢化率は36.14%でございました。平成31年4月では、人口は2万7,417人と、838人が減じております。また、出生者は138人と、10人減となりました。高齢化率も37.55%と、約2%の増となりました。社会動態も変化してきております。 また、それぞれの施策の体系の中でも、大きく進展している施策もありますが、通常業務の市民サービス面においては大きな変化は見られませんが、おおむね市民の充足感は高いのではないかと思われる施策等も多々ございます。 心配される部分といたしましては、この計画の核となるひとづくりでは、「豊かな心と健やかな体を育む教育の推進」の中では、いじめ・不登校の児童生徒ゼロを目指し、人権教育を基本とした学校・学級づくりの推進と計画にはございます。不登校の現状につきましては、平成29年4月、小学校では7名の方、中学校では29名の方、合わせて36名の方となりました。また、平成31年4月では、小学校においては13名、中学校においては31名、合わせて44名の方となっております。小学校が若干増加傾向にございます。 歓迎される部分といたしましては、「活力あふれる産業と地域の魅力を生かしたにぎわいのあるまち」の中の移住・定住促進事業では、平成24年度5世帯10人、平成26年32世帯62人、平成30年36世帯74人と、実績が過去最多となりました。 市長にここでお尋ねをいたします。中間年に向けての検証はどのようになっているのでしょうか。 次に、今までに複数の企業誘致の成功で産業振興が図られてまいりました。加えて、駅前へのホテル進出、アルプスブルワリー等市街地活性化も進んでまいります。大町市にとって新たな事業展開もある明るい兆しが広がってまいりました。今後、さらに地域ブランド力を高め、観光振興、農業振興、子育て支援・福祉政策等の充実を図り、大町の魅力を発信しつつ、住みよいまち、住み続けたいまちを目指していただきたい、このように考えるところでございます。 新たな令和時代への抱負についてはいかがでしょうか。 以上で1回目の質問を終わらせていただきます。 ○議長(中牧盛登君) 岡秀子議員の質問に対する答弁を求めます。市長。     〔市長(牛越 徹君)登壇〕 ◎市長(牛越徹君) 私の政治姿勢に関しまして、第5次総合計画前期基本計画の中間年に向けた検証についてのお尋ねにお答えします。 本格的な人口減少社会の到来により、それまでの取り組みの成果や課題、また、市が置かれておりますさまざまな社会情勢などを踏まえ、平成29年に第5次総合計画を策定し、5つのテーマを掲げ、今後どのようなまちづくりを目指していくかをそれぞれのテーマごとに位置づけ、将来像の実現に向け市民が主役のまちづくりの実現に全力で取り組んでおります。 この第5次総合計画の進捗状況を管理するため、行政の施策や各種の市民サービス、公共事業などの事務事業を統一的な視点と手段により、市の施策の質的な向上を図ることを目的として、毎年度行政評価を実施しております。 この行政評価につきましては、まず事務事業を所管する直接の担当部課などにより、前期基本計画に掲げた施策の進捗状況を点検する内部評価を実施しております。さらに、行政評価の公平性や透明性を確保するとともに、市民の視点から客観的に施策や事務事業を点検していただくことで市民ニーズを把握し、より質の高い行政サービスの提供と効率的・効果的な行財政運営を図るための第三者評価として、大町市総合計画審議会により外部評価を実施していただいております。 昨年度の総合計画審議会では、前期計画の1年目であります29年度事業について、施策目標を5つ抽出して幅広く御検討いただき評価が行われれました。特に事業全般についての評価では、事業内容や予算の妥当性を検証し、効果的でない事業については、本来の事業目的に立ち返り抜本的な対応を検討する必要があるとし、また、地域において説明会を実施する場合には、参加者にわかりやすい説明を行うとともに、地域の実情を事前に把握するよう努めていただきたいとの御意見をいただいたところでございます。こうした審議会からの答申をそれぞれの所管課のみでなく、市全体としてしっかり受けとめ、今後の施策や事務事業において改善ができる部分は見直しを行い、また、予算編成などに適切に反映させ、目に見える成果としてあらわすことができるよう努めております。 先ほど議員の御指摘にもありましたように、これまで重点的に取り組んでまいりました移住・定住促進事業におきましては、多方面にわたるさまざまな施策を展開することにより、昨年度、市の移住相談窓口を通じて36世帯74人の方々が移住され、この取り組みを他に先駆けて開始しました平成24年度以降、最多の受け入れ数となりました。これらは施策の推進による目に見える成果の一つと認識いたしております。 本年度におきましては、評価対象事業として、前期基本計画の30年度における施策とこれに関連する政策的な経費を抽出した167事業につきまして現在内部評価を進めるとともに、前期計画の中間年であります令和元年度の事業につきましても、着実に成果につなげることができますよう鋭意推進に努めております。 なお、第5次総合計画の行財政運営方針におきましても、事務事業の不断の見直しを位置づけており、多様化する市民ニーズに柔軟に対応できますよう総合的な観点から点検を徹底することにより、一層効果的な事業の実施に力を尽くしてまいります。 次に、新たな令和の時代への抱負はとのお尋ねにお答えいたします。 先月から新たな元号、令和の時代がスタートしました。幕を閉じた平成の30年を振り返りますと、インターネットの急速な普及による超情報化社会への急展開、一方で、多くのとうとい人命を一瞬にして奪い去る大規模災害の多発、さらには目まぐるしく変転する社会情勢など、まことに激動の時代であったと感じているところでございます。また、こうした時代の流れとともに、人々の意識の上での変化としまして、物質的な豊かさから心の豊かさを求める傾向が一層顕著となり、暮らしの中のゆとりや個を大切にする生き方の重視など、価値観の多様化も加速した時代でありました。さらに、経済の国際化、ボーダーレス化による国々や地域間の競争激化に伴う地域経済への影響や、AIの進歩やIOTの進展・普及を含め、地域社会も今後さらに大きく変化していくことが予想されております。そして、行政におきましても、市民ニーズが一層複雑・高度化していくことが想定され、また、広範な産業分野における担い手や後継者不足に加え、さらに進む人口減少や少子高齢化に的確に対応し、地域社会を維持し振興を図ることが何よりも重要であると考えております。 このように変化の著しい社会情勢に対応するためには、まちづくりの指針であります総合計画の理念を継承しつつ、さらに発展させ市の未来を切り開いていくのはまちづくりを担う「ひと」であり、「ひと」を地域にとって最も大切な存在として第5次総合計画の基本理念に位置づけたところであります。そして、産業を初め、福祉、教育、地域活動などさまざまな分野で活躍し、市の発展を支える人を育むことを重要な課題として、市の将来像を「未来を育む ひとが輝く 信濃おおまち」と掲げております。 新たな元号であります令和には、人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つという意味が込められていると伝えられております。市の将来像の実現に向け、熱意を持って地域の活性化やまちづくり活動に取り組む地域の担い手を育み、心を寄せ合い、協働の力で地域活力の向上を図ることにより、その結果として豊かな文化が育まれ、大町市に暮らす人や働く全ての人が輝くことで、まち全体もきらり輝くことにつながるものと考えております。 先ほど御指摘にありましたとおり、駅前のホテル建設やクラフトビール工場の建設など、明るい兆しが見えてきております。それぞれの施策に取り組む上で、将来像に掲げる地域の担い手を育てるひとづくりに加え、全ての施策の共通する市民などとのパートナーシップの構築、地域の情報発信力の強化を一層重視し、市の将来に向かって市民が主役となるまちづくりを全力で進めてまいりますので、御理解と御協力をお願い申し上げます。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆13番(岡秀子君) まず、心配事の一つであります不登校についてお聞きしたいと思います。 不登校が小学校において増加傾向にある要因とはどういったことなのでしょうか。また、平成30年4月は、小学生の中で12名の方、中学生が44名の方、合わせて56名の方というふうに大幅に不登校の方が増加いたしました。どういった理由があったのでしょうか、まずお聞きしたいと存じます。 ○議長(中牧盛登君) 答弁を求めます。教育次長。 ◎教育次長(竹内紀雄君) ただいまの不登校の増加要因は何かとのお尋ねにお答えいたします。 平成19年当時、57人いた不登校の児童生徒は、その後の対策で平成24年には21人まで減少しましたが、その後再び増加しました。平成29年は56人まで増加しましたが、その後、平成30年には45人まで減少しております。 増加要因としましては、小学校につきましては、家庭での不規則な生活が原因でネットやゲームに没頭し昼夜が逆転、昼夜反転しているケースや、保護者が十分な指導ができないケースなどが増加しております。中学校では、円滑な人間関係が築けないケースや学業の不振、交友関係で退学傾向が強まり不適応となり、さらに不登校に移行したケースが見られました。 なお、一概に不登校といっても、病気や家庭事情等の理由がなく年間欠席数が30日を超える場合を言うものでありまして、全く登校しない児童生徒は少ないことを御承知おきいただきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 岡秀子議員。 ◆13番(岡秀子君) 不登校を初めとする学校教育になじめない児童生徒について、全国の小中学校で不登校の児童生徒が14万人と、文部科学省のほうで統計を出しております。また、ある調査では、登校しても教室に行けず授業に参加していない中学生は約33万人、全国で約10%とも言われております。当市の大町市の現状はどうでしょうか。また、対応及び課題についてもお聞きしたいと存じます。 ○議長(中牧盛登君) 教育次長。 ◎教育次長(竹内紀雄君) ただいまの御質問にお答えいたします。 登校しても学級に入れず、保健室やこころの相談室等を利用しているケースは、小学校ではほとんどございませんが、平成30年度の場合、年間内での変動はございますが、中学校では10人前後いました。こうした生徒を含め、平成30年度の中学校卒業生246名中、不登校や不適応の状態で卒業した生徒は19名おりましたが、就職への希望1名を除いて、18人はいずれも高等学校へ入学しております。しかし、多くは定時制や通信制などへの進学でございました。 教室に入れない子どもたちの理由につきましては、友人関係の問題、学業不振、不安感などさまざまでございます。学校は、子どもたちにとりまして安心で過ごすことができる居場所であるとともに、魅力があって、個性や能力を育むことができて、子どもたち自身が生き生きと主体的になれる場所となるよう取り組んでまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆13番(岡秀子君) 不登校解消への道のりは大変難しく長期化する事例も多く、有効な手だてはなかなか打ち出せない現状等がございます。不登校の大きな要因として、学習のおくれも考えられます。適応指導教室あるいは中間教室、フリースクール等への状況は当市においてはどうなっているのでしょうか。また、課題についてもいかがでしょうか、お尋ねいたします。 ○議長(中牧盛登君) 教育次長。 ◎教育次長(竹内紀雄君) ただいまの御質問にお答えいたします。 本年度は、スタートしたばかりですが、ほとんど通学していない児童生徒は、小学校で2人、中学校では3人、合計5人でございます。中間教室の利用者につきましては、小学生で2人、中学生で2人の計4人、フリースペースの利用者は4人でございます。このほか、授産施設の利用者が1人となってございます。これらの児童生徒につきましては、それぞれの傾向や適応性にも配慮しながら、今後も保護者と連携をとった指導に努めてまいります。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆13番(岡秀子君) 不登校児童生徒等在宅ネット授業を活用する動きも出てきております。今後に向け、市としてのお考えをお伺いいたします。 ○議長(中牧盛登君) 教育次長。 ◎教育次長(竹内紀雄君) ただいまの御質問にお答えいたします。 インターネット等を利用して家庭で授業を受けることは、制度として設けることができるとされてございますが、現在当市で不登校状況にあります児童生徒の場合には、こうしたネット授業を実施しても、現実には自宅で授業を受ける状況にあるケースがなかなか想定できません。このことから、現時点では実施することは考えてございません。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 岡秀子議員。 ◆13番(岡秀子君) いろいろな課題もございまして、中には習熟度といいますか、そういうものがどこで見きわめていくのかとか、わからない部分もございますが、できればネットを利用した、そういった在宅で授業が受けられるようなものも、ぜひ、今後いろいろとあると思いますので前向きに検討していっていただきたいと思います。 ○議長(中牧盛登君) 教育長。 ◎教育長(荒井今朝一君) 私から御答弁をさせていただきますが、現在、大町市内で不登校にある児童生徒のうち、全くと言うほど学校に来られないという児童生徒は、ただいま御答弁申し上げたように余り多くはないわけであります、率直に言って。 一つ、不登校の原因の大きな部分には、先ほど次長が答弁した課題とともに、家庭の援助というか、支援というか、この部分を求めなきゃいけないようなケースが間々見られます。そして、そういうことを重点に対応していくことが大事かなと考えているわけであります。現実にネット授業、先ほど申し上げましたように行っても、恐らくネットで授業を受けるという態勢にはある児童生徒は皆無でありますので、むしろ家庭を含めた、よりきめ細かな指導や対応に努めていくということが大切であると、そのように考えているところであります。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 岡秀子議員。 ◆13番(岡秀子君) ありがとうございました。 大町市にとっては、今までにない好機を迎えているというふうに感じているところでございます。今までの着実な、本当に市長の誠実な活動から地道に見えるような活動がありましたけれども、牛歩の一歩、二歩、これからホップ・ステップ・ジャンプと大きく進展していただきたいと、このように思います。先ほど全力で進めていくというお話でございましたので、議会側からも大きくエールを送りまして、次の質問にまいりたいと存じます。 続きまして、2点目のふるさと納税についてということで、新制度に向けて今後どのように取り組むのかということで、本年6月からふるさと納税制度が変わりました。過度な返礼品競争を是正するため、総務省が対象自治体を指定することとなりました。返礼品は寄附額の3割以下の地場産品とする基準となりました。大町市での今までのふるさと納税額の全容についてお聞きいたします。どのくらい集まり、どのように活用されたのでしょうか。用途の指定については、どのような状況なのでしょうか。市としてどのように総括されているのかお聞きいたします。 ある市では、1万円刻みであった寄附額を1,000円刻みに細分化して、返礼品の品数をふやすようです。また、今後大町市では新制度に向けてどのような工夫を加えるのでしょうか。当市の創意工夫でアピールし、付加価値のある製品、あるいは大町市でしか味わえない体験など新たな開発を進め、地域振興につなげていただきたいというふうに思われます。市としてのお考えをお伺いいたします。 ○議長(中牧盛登君) 答弁を求めます。総務部長。     〔総務部長(竹村静哉君)登壇〕 ◎総務部長(竹村静哉君) ふるさと納税がどのように活用されたかとのお尋ねでございます。 ふるさと納税制度は、生まれ育った故郷や関心のある地域に対し、居住地以外の自治体を応援したいという気持ちを寄附によって実現できる制度として、約10年前の平成20年度に創設されました。 地方税法等の一部を改正する法律の成立を受け、この6月1日より新たなふるさと納税指定制度がスタートしております。この制度は、前年の寄附の状況等において、寄附金の募集を適正に実施する自治体、返礼品の返礼割合を3割以下とすること、返礼品を地場産品とすることなどの基準に適合した地方公共団体をふるさと納税の対象自治体として総務大臣が指定する仕組みであります。 当市におきましては、国が定める基準に適合するためにこれまで随時見直しを実施してきており、本年度は特段変更などを行うことなしに、新たなふるさと納税指定制度に係る申出書を提出いたしまして、先月14日に総務大臣より指定を受けたところでございます。 ふるさと寄附の使途の指定につきましては、これまでの「協働のまちづくり推進のため」や「自然環境を守るため」など11項目のメニューに加え、この5月からは「市立大町総合病院の支援のため」の使途を新たな項目として設定したところ、これまでに2件の寄附の申請をいただいております。 これまで多くのふるさと納税をいただいており、平成20年の制度開始から昨年度までの累計では9億1,800万円余となっております。これによる寄附金は、一旦ふるさと応援基金に積み立てを行い、寄附された方の希望に沿った事業の財源として充当させていただいております。寄附者が希望される使途としましては、「自然環境を守るために」「未来を担う子どもたちのために」「協働のまちづくり推進のために」「市長にお任せ」の4項目で寄附額全体の約8割を占めており、環境保全、子育て応援、ひとが輝くまちづくり事業などへ充当し、貴重な財源として活用してきているところでございます。 次に、新制度に向け、今後どのような工夫をしていくかとのお尋ねでございます。 当市は、これまで制度本来の趣旨に沿った運用を図りながら、寄附しやすくなるよう5,000円からの受け付けを可能としているほか、返礼品を地場産品などのみに限定するだけでなく、御寄附いただいた方との継続的なつながりを保つための取り組みとして、ふるさとに暮らす親御さんの状況を知らせる見守り訪問サービスを返礼品に取り入れるなど、工夫を凝らしてまいりました。今後は、地域のさらなる活性化に向け、これまで以上に創意工夫に知恵を絞り、ふるさと納税制度を一層有効に活用していく必要があると考えております。制度の趣旨を御理解いただいた上で、多くの方から当市へふるさと寄附を寄せていただくため、新たな返礼品の開拓としましては、まず、近隣自治体と共通の地域資源として認識されるものは地場産品として認定されることとなりましたことから、新たな特産品の商品化を図るため幅広く検討を進めてまいります。また、豊富な自然を活用したアウトドアスポーツなどの体験型サービスの返礼品を検討するほか、ふるさと納税のメリットを効果的にPRするふるさと納税ポータルサイトを増設し、間口の拡大を図ってまいりたいと考えております。 今後も引き続き積極的な返礼品の開拓を進め、より多くのふるさと納税の確保に努めるとともに、市内事業者との連携をさらに深め、地場産品の振興と地域経済の活性化につながるよう取り組んでまいります。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆13番(岡秀子君) 見守り訪問サービスというものはどのくらいあったのかという点と、それから、ふるさと納税がどうあるべきなのかということで一定のルールを設けたり、また、違反したときの罰則等も加わりましたが、こういった、自治体が考えて自治体にやるということが、もうちょっと自主性があってもいいんじゃないか。つまり、政府が余り押しつけることについてはどんなものかという点も疑問に思う点もあります。また、過度の返礼品競争があったというようことで、仲介サイトというような問題も全国的には起こってきておりますが、もし何かコメントがありましたらお教えいただきたいと思います。 ○議長(中牧盛登君) 総務部長。 ◎総務部長(竹村静哉君) ただいまの御質問でございます。 まず、見守り訪問サービスの件数でございますけれども、こちら始まったばかりでございまして、これからを期待しておるところでございます。 また、ふるさと納税全般の制度の国のほうの現在の仕組みの管理につきましては、今までのふるさと納税制度を行ってきた中で、報道等でも取り上げられておりますように、行き過ぎた感じのする取り扱いというのは否めないわけでございまして、一定程度のルールというのはいたし方ないものというふうに考えてございます。 また、当市といたしましては、貴重な財源になるわけでございますので、制度の趣旨にのっとった形で、今後も幅広く寄附をいただくように努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆13番(岡秀子君) 次に、3点目の子育て支援についてお尋ねを申し上げます。 間近に迫った幼児教育・保育無償化への対応についてお聞きいたします。 去る5月10日、改正子ども・子育て支援法が成立し、本年10月から幼児教育・保育無償化が実施される予定となりました。3歳から5歳児の幼稚園、保育所、認定こども園、地域型保育、企業主導型保育、幼稚園の預かり保育、基準を満たした認可外保育施設の利用料について、上限を設けて無償化となります。経過措置として、猶予期間の5年間は基準を満たしていない認可外保育施設も無償化の対象となります。ゼロ歳から2歳児は住民税非課税世帯が無償化の対象となります。 1点目、まず保育を必要とする子ども(2号認定)の副食費の実費徴収化を初め、準備期間が短く、現場の混乱も予想されます。行政の負担も大きいと思われますが、どのように対応されるのでしょうか。 次に、大町市にある認可外保育施設については、どのような方向になるのでしょうか。基準を満たした認可外保育施設も、月3万7,000円を上限に無償化となります。基準を満たしていない認可外保育施設も無償化の対象となります。認可外保育施設の範囲について、市町村の条例で決められるようになりました。待機児童のいない当市の場合、どうなるのでしょうか。 次に、認可、認可外にかかわらず、子どもが安全に安心して過ごせるためのさらなる保育の質の確保が望まれます。行政が監督指導を強化し、手厚く支援していくことが求められてまいります。どのように取り組むのでしょうか、御質問を申し上げます。 ○議長(中牧盛登君) 答弁を求めます。民生部長。     〔民生部長(塚田 茂君)登壇〕 ◎民生部長(塚田茂君) それでは、幼児教育・保育無償化への対応について、順次お答えを申し上げます。 初めに、保育無償化への準備期間が短い中での対応についてのお尋ねでございます。 国では、消費税が引き上げられます本年10月から、幼児教育・保育にかかわる保護者の負担軽減や少子化対策などの観点から、幼児教育・保育の無償化を実施することとしており、徐々に制度の骨格が明らかになってまいりました。これを受け、市におきましても、現在保育所設置管理条例施行規則や子ども・子育て支援法施行細則等の例規整備や保護者への周知などについて検討準備を進めておりますが、細部につきましては、なお不明な点もあり、今月17日に開催が予定されております県の説明会におきまして、制度の詳細が示されるものと考えております。制度の詳細な内容が明らかになり次第、速やかに必要な事務手続等を進めてまいることといたします。 議員御指摘のとおり、このたびの制度見直しにより、保育園利用者から新たに給食食材費を御負担いただくことになりますことから、適切な額の設定や徴収方法についての検討なども必要となり、一時的に大きな事務負担が生じることが懸念されますが、限られた時間の中で円滑に移行できますよう鋭意取り組んでまいります。 次に、認可外保育施設に関するお尋ねにお答えをいたします。 市内には、現在2つの認可外保育施設があり、それぞれが県の指導監督のもと運営されております。このたびの無償化に伴います認可外保育施設の取り扱いにつきましては、国からは、待機児童が生じている地域では県に届け出を行い、国が定める認可外保育施設の指導監督基準を満たす施設を利用する子どもで、保育の必要性があると認定された3歳から5歳の子どもの保育料は無償化の対象とされております。しかし、当地域のように待機児童が生じていない地域での施設の取り扱いにつきましては、今後、認可外保育施設の指導機関であります県の判断により決定されることとなる見込みであります。 また、県は、無償化の対象とならない認可外保育施設に対しまして県独自の支援策を創設する方針とも伺っており、こうした状況から、市では無償化に伴う市内認可外保育施設への対応について、国及び県の制度の詳細が明らかになった時点で速やかに検討・調整を進めることとしております。 次に、保育の質の確保に関するお尋ねでございます。 市内では、現在公立保育園7園、私立認定こども園3園、認可外保育施設2施設において、約600名のお子さんをお預かりしております。こうした中、保育の質を支えるための要件は、施設設備等の環境整備を初め、ゆとりを持った適切な保育が可能な保育士の配置と、資質や専門性の向上が必要であると考えております。 市といたしましては、3歳未満児の保育需要の増加や就労形態の変化などを背景に、保護者からの保育ニーズも多様化しております中、公立、私立を問わず、子どもたちが安全で育ちの段階に適切に対応した保育が確保されますよう、幼児教育・保育施設の指導監督機関であります県とともに、保育の質の確保に向け一層連携して対応してまいります。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆13番(岡秀子君) 今後、質の高い幼児教育・保育を全ての子どもたちに保障できるように、ぜひ全力で取り組んでいっていただきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。 続きまして、4点目の福祉行政についてお尋ねいたします。 共生型の施設へのお考えについてお伺いいたします。 中山間地域の多いある県では、各地域にそれぞれ福祉サービスを設置することが難しいため、市町村が「あったかふれあいセンター」を整備しております。福祉の制度にとらわれず、高齢者や障害者、子どもの居場所づくりなどを行っております。行政が介在することにより、希薄となってきた地域のつながりを生み出し、住みなれた地域で長く過ごせる利点もございます。 厚生労働省は、年齢や障害の有無にかかわらず、一体的に福祉サービスを提供する施設を推奨しております。デイサービスやショートステイなどの施設で、設備や人的配置が高齢者や障害者のどちらかの施設の基準を満たしていれば、共生型の指定を受け入れられる制度が昨年から始まってきております。介護施設などで障害者を受け入れられれば施設の有効活用となります。大町市でもぜひ検討されてはいかがでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 答弁を求めます。民生部長。     〔民生部長(塚田 茂君)登壇〕 ◎民生部長(塚田茂君) 共生型施設の整備についての御質問にお答えをいたします。 昨年4月に法改正が行われ、介護保険サービス指定事業所が共生型障害福祉サービスを、また、障害福祉サービス指定事業所が共生型介護サービスの指定を受けることが可能となりました。これにより、これまで障害福祉施設が近くにないため遠方の施設を利用せざるを得なかった障害のある方が、自宅近くの介護保険施設においてサービスを受けることが可能となります。また、障害福祉施設を利用している方が介護保険施設の利用を優先することとなっておりました65歳を超えても、なれ親しんだ障害福祉施設をそのまま継続して利用することが可能となりました。 大北地域には約90の介護保険サービス事業所と約40の障害福祉サービス事業所があり、それぞれが特色あるサービスを提供しております。市としましては、新たに施設を設置するのではなく、現在ある介護保険施設及び障害福祉サービス事業所の事業の充実を進めるソフト事業として取り組んでまいりたいと考えております。 また、現在市内の事業所において共生型サービスの指定申請を行ったところはございません。その要因として考えられますことは、介護保険事業者におきましては障害特性への対応に不安があること、また、障害福祉事業者におきましては利用者に65歳以上の方が少ないことが挙げられるのではないかと考えております。御利用される方の選択肢をふやすためにも、この制度について周知を図りまして、指定申請について検討いただけるよう働きかけてまいります。 以上です。 ○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。 ◆13番(岡秀子君) 障害特性がわかりにくいとか65歳以上の方が少ないということも、現実確かにそのとおりだというふうに思います。がしかし、高齢者や障害者も、介助には非常に共通する部分もたくさんあります。そして、福祉の人材を集約することで福祉の人手不足対応にもつながるのではないかというふうに考えられます。より柔軟な働き方が可能になる効果もあるようですので、研究してぜひやっていただきたいと思います。何かコメントがあればお願いしたいと存じます。 ○議長(中牧盛登君) 民生部長。 ◎民生部長(塚田茂君) 積極的に研究していただきたいということでございますが、確かに介護保険施設と障害福祉サービス事業所それぞれがそれぞれの施設を利用した中で、相互にお互いを支え合うような体制がつくれるというような社会がくれば、今、介護の人材不足ですとか、そのようなところにも対応が可能かと考えられますので、先ほども御答弁申し上げましたとおり、指定の申請についてしっかりと説明しながら、そちらのほうに考えを持ちながら施設を運営していただくような形で取り組んでまいりたいというぐあいに考えております。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 岡秀子議員。 ◆13番(岡秀子君) ぜひ子どもさんと障害のある方も高齢の方も、みんなが助け合って元気に仲よく一緒に暮らせていけたらいいなというふうに思っております。 以上をもちまして、質問のほうを終わらせていただきます。大変ありがとうございました。 ○議長(中牧盛登君) 以上で、岡秀子議員の質問は終了いたしました。 ここで、11時5分まで休憩といたします。 △休憩 午前10時50分 △再開 午前11時05分 ○議長(中牧盛登君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 市政に対する一般質問を継続いたします。 質問順位第2位、平林英市議員の質問通告は3項目です。平林英市議員の質問を許します。平林英市議員。     〔12番(平林英市君)登壇〕 ◆12番(平林英市君) 日本共産党の平林英市です。 1、市営住宅問題、2、消費税に係る施策について、3、市立大町総合病院について質問いたします。 まず、市営住宅問題についてであります。 大原2号市営住宅の用途廃止に伴い、入居者が住宅退去に不安を抱えております。入居者の市営住宅退去の不安を抱かない対応はどのようにしているか伺いたいと思います。 中心市街地または周辺地域への新設(50戸)計画の進捗状況はどうなっているか伺います。 借馬市営住宅のリフォーム工事(71戸)計画は実行されているのか伺います。 また、西原、美麻地区でありますけれども、市営住宅のリフォーム工事は終了したと聞いているが、屋根の雨漏りが指摘されている。対応はどうなっているか、あわせて伺います。 これで1回目の質問を終わります。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員の質問に対する答弁を求めます。建設水道部長。     〔建設水道部長(田中一幸君)登壇〕 ◎建設水道部長(田中一幸君) 市営住宅の御質問に順次お答えいたします。 初めに、用途廃止を計画している市営住宅大原2号団地の現在の入居者に向け、今後どのように対応していくかとの御質問にお答えいたします。 大原2号団地は、平成27年度に策定した大町市市営住宅等整備計画におきまして、市内の住宅需要推計をもとに、将来目標とする市の管理する住宅の戸数を設定し、28年度から10年間をめどに、当時の市営住宅の総戸数473戸に対し、約4割を削減することとし、用途を廃止する団地として位置づけております。 当該団地における入居者への対応につきましては、28年10月より、90戸全ての入居募集を停止するとともに、それまで入居しております皆様に対しましては、退去時における修繕等を免除することとし、近接する市営住宅大原団地や県営住宅への移転をあっせんしてまいりました。その結果、28年9月時点で68戸あった入居戸数は、現時点では48戸となっております。 また、計画当初、大原2号団地の用途廃止を令和2年度から3カ年をかけて実施することとしておりましたが、入居者の状況や生活環境などに見合う住宅のあっせんに時間を要しておりますことなどから、当初計画を超える期間を要するものと考えております。今後、入居者の皆様には引き続き移転可能な住宅をあっせんし、計画の推進を図ってまいりたいと存じます。 次に、中心市街地などに新たに計画する住宅の進捗状況についてお答えいたします。 現在、新設を計画する住宅につきましては、中心市街地及びその周辺地域で、交通環境などを踏まえた立地条件を勘案しつつ、およそ1ヘクタール敷地内に大原団地とほぼ同水準の間取りを持つ50戸程度の住宅と、集会や駐車場などの附帯工作物などの整備を想定して用地の選定を進めておりますが、現在のところ建設の適地と見込まれる場所として絞り込むには至っておりません。 また、これまでも建設適地の一つに挙げられております旧北高跡地につきましても候補地の一つとは考えておりますものの、現時点では県における財産処分や後利用に向けた検討方針等が明らかになっていない状況から、県の今後の利活用の動向にも注視しながら、立地の可能性について調整を図るとともに、引き続きその他の立地場所についてもさらに検討を進めてまいりたいと存じます。 次に、市営住宅借馬団地におけるリフォーム計画についてのお尋ねにお答えいたします。 借馬団地につきましては、先ほどの答弁でも御説明しておりますが、27年度に策定した市営住宅等整備計画の中で、再編事業として一昨年4月に県より52戸の住宅を譲り受け、現在180戸の住宅の管理を実施しております。このうち、昭和46年から49年にかけて建設された簡易耐火構造平屋建ての住宅109戸につきましては、建設年度が古く、水洗化設備が整っていない状況などから、計画に基づき令和7年をめどに用途を廃止する住宅に位置づけており、議員御指摘のリフォーム工事につきましては、この用途廃止の住宅を除く71戸の住宅を対象に計画しております。 また、リフォーム対象の住宅につきましては、既に水洗化されているものの、浴槽や給湯設備が整っていない状況などから、主に水回りの工事を中心に、国の交付金等の活用を見込みながら、来年度に実施設計、3年度より2カ年程度を工事期間として、現在予算を含む具体的な計画の策定を進めているところでございます。 次に、美麻西原団地の雨漏りの対応についてお尋ねにお答えいたします。 西原団地につきましては、現在5棟10戸を管理しておりますが、昨年度に団地内に合併浄化槽を設置し、全ての住戸で水洗化やユニットバス、給湯器の設置など、主に住宅内外の設備のリフォームを施工しております。雨漏りにつきましては、昨年10月ごろに連絡をいただきまして、その後、住宅を訪問し状況を確認したところ、10年ほど前に入居者が雪おろしと軒先の氷の塊を取り除く作業を行った際に、鋭利な道具で屋根の表面に穴をあけたことによる雨漏りであることが確認され、特に冬期間の浸水が著しいとの状況から、軒先の氷結によりダムとなって雪解け水が屋根材のすき間から宅内に侵入する現象が発生した可能性が高いことが判明いたしました。現在、屋根全体の破損状況の把握と原因箇所の特定に時間を要しておりますが、今後、早急に修繕工事を実施することとしております。また、同様の屋根の浸水の防止対策として、入居者の皆様に向け、適切な雪おろし作業などについて周知徹底してまいりたいと存じます。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) この計画書は平成という形になっていますので、私、平成と申し上げますけれども、2号住宅は平成32年、借馬住宅は平成36年ということで用途廃止になっております。そして、2号住宅では、用途廃止に伴い説明会が開かれております。周辺の公営住宅へ移れというものでありますけれども、今、部長からも説明がありましたけれども、果たして現実問題として、希望者全員が公営住宅、いわゆる市営住宅に入居できるのか、その辺のところが一番心配なんですが、いかがでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 建設水道部長。 ◎建設水道部長(田中一幸君) 現在、大原2号団地に入居されている方々についての今後の対応についてのお尋ねでございます。 先ほどの答弁の中でも一部御説明しておりますけれども、現在大原2号団地は48戸、借馬団地につきましては、用途廃止予定戸数が109戸のうち92戸が入居されている状況となっております。入居されている皆様には、これまで整備計画に基づく用途廃止の目標年度を見据えながら、近接する市営及び県営住宅への移転のあっせんを勧めておりますが、入居者の状況や生活環境などにも配慮する中で、当初の計画年度を超えた一定の時間を要するものと考えております。 また、現在入居されている皆さんはそれぞれ生活状況にも違いもありますことから、今後、入居者お一人お一人との面談などによる意向調査などを踏まえながら、それぞれの皆様に見合う移転先について調整してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) 移るとしたとしても、今言われたように、経済的な立場の人たちがいるわけですから、いろいろ家賃の問題とか移転費の費用がかかるわけです。こういう家賃や経費の問題を考慮した対策ができているのか伺いたいと思います。 ○議長(中牧盛登君) 建設水道部長。 ◎建設水道部長(田中一幸君) ただいまの御質問にお答えいたします。 議員御指摘のとおり、家賃や移転に係る経費、また、新たな移転先でかかる必要な経費などにつきましても、事業を進める上で考慮する必要があるものと考えております。それぞれ入居者個々の御事情なども重ね合わせながら、必要かつ具体的な対策について検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) 入居者の立場にしてみれば、いわゆる追い出されるような感覚で感じている人もいるわけです。やむなく、いわゆるアパートとか民間施設へ移住を考える人も出てくるわけですね。私は、このように誘導が目的なのかなって一瞬思ったりするんですけれども、民間施設への移住を強要するような対応は絶対に行うべきではないと思うんですが、いかがでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 建設水道部長。 ◎建設水道部長(田中一幸君) ただいまの御質問にお答えいたします。 民間施設への誘導を目的としているのではないかというようなお尋ねでございます。市営住宅は、本来所得が低く、かつ住宅に困窮されている方々に対しまして、国の規定に基づきまして、それぞれ入居者の所得や状況などに見合った住宅の供給を行っております。平成27年策定しました計画の中で、将来にわたり入居者の皆様の安全な居住環境を良好に維持していくために、約4割の住宅につきまして用途廃止を計画したものでございます。議員御指摘の民間施設への誘導を目的としているものではございません。 今後も引き続き、入居者の皆様の御意見や御意向に配慮しながら、誠意を持って新たな居住環境への移転に向け調整を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) 入居者が移転できたと仮定して、用途廃止という形になれば、2号住宅と借馬住宅の退去時のリフォームは免除されるわけですか、それとも、退去時もちゃんとやらなきゃいけないということですか。 ○議長(中牧盛登君) 建設水道部長。 ◎建設水道部長(田中一幸君) ただいまの御質問にお答えいたします。 用途廃止を計画する住宅の退去時におけるリフォームでございますけれども、このことにつきましては、既に答弁申し上げておりますけれども、28年10月より新たな入居募集を停止しておりまして、それまで入居されている皆様につきましては、退去時における修繕、リフォームについては免除しているところでございます。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) 市営住宅の基本理念というのは、安価な市営住宅提供で、市民が安心して住み続けるというものだと私は認識しております。第5次総合計画には、コンパクトシティを推進するために、市街地へ市営住宅の団地の整備とあります。その計画では、平成28年度から30年度までに用地選定し、用地買収、設計業務、そして31年、ことしから建設工事が始まり、中心市街地周辺に50戸建設計画になっています。新設計画が大幅におくれている原因はどこにあるのか伺いたいと思います。 ○議長(中牧盛登君) 建設水道部長。 ◎建設水道部長(田中一幸君) ただいまの御質問にお答えいたします。 住宅の計画の進捗に関することについてでございますけれども、大町市の第5次総合計画における、暮らしやすい都市経営基盤の整備におきまして、新たな市営住宅団地の整備方針として、中心市街地への活性化並びにコンパクトシティ施策等の推進を図る目的から、中心市街地への住宅整備を計画しているところでございます。 中心市街地やその周辺での立地条件を勘案しつつ、現在想定するおよそ1ヘクタールというまとまった土地の購入や施設の整備、建築コストを考慮する中で、適地として絞り込むにはまだ至っていない状況でございますので、今後庁内で用地選定についての意見を聞きながら検討する、そういったような目的とした会議を開きまして、早期に選定できるよう図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) 新設の市営住宅建設が、いろいろな事情でおくれているという説明がありましたけれども、私は、大原2号住宅や借馬住宅の用途廃止に伴う入居者の退去計画を中止するのが当然だと思いますが、その辺はどうでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 建設水道部長。 ◎建設水道部長(田中一幸君) 対応を見直すことにつきましては、市営住宅整備計画につきまして、当初平成28年から10年をめどに事業を進めるとしたものでございます。既に答弁申し上げておりますとおり、これまで用途廃止を計画する住宅の入居されている皆様の状況や生活環境に見合った住宅のあっせんなどを踏まえまして、事業計画から今後さらに当初計画を超える期間を要することと考えております。 また、整備計画につきましては、計画期間の中間年となる来年度から3年をめどに、本年度予定する都市計画基礎調査や、来年度に実施される国勢調査のほか、住宅土地統計調査などに基づきまして改めて住宅の需要推計を行い、計画期間などの部分的な見直しなど、修正を図ってまいりたいというふうに考えております。入居者の皆様における新たな居住環境の移転に向けまして、この計画につきましても、これらを踏まえまして引き続き進めてまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
    ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) 住宅問題の最後に、市長に見解を伺いたいと思いますけれども、私は、国際芸術祭は非常に熱を入れて、一日もおくれず実行されているわけです。しかし、市民が安心して安価な住宅に入れる市営住宅等は、計画よりはるかにおくれているという現状であります。いまだ用地選定も決まっていない、そんな状況の中で、本当に建設する気があるのかないのか、率直に伺いたいと思います。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) お答え申し上げます。 まず、基礎自治体である市の行政というのは、総合行政でございます。どの分野においても手を抜いていい、あるいは熱を込めなくていいというものはありません。したがいまして、市営住宅等整備計画につきましては、平成28年に議会、全協等にお諮りし、御了承いただいて進めている10年間の計画であります。そうした中で、全く進んでいないというような御指摘がありましたが、例えば上一団地におきましてはスムーズに市営団地を県に移管し、また、県営住宅については逆に借馬団地において交換が既に済んでおります。しかも、上一団地におきましては、既に県営団地となった以降、1号棟が既に完成し入居が終わっております。そうしたことから、この市営住宅の整備も、引き続き計画に沿って、できるだけ早期に進めてまいりたいと考えております。 ただ、先ほど建設水道部長から御答弁申し上げましたように、新たな団地を、特に市街地の中にコンパクトシティの考え方に沿って立地していく場合にはまとまった団地の面積、立地に当たりましてはそこに入居された皆さんの利便性、例えば日常の買い物へ行く、あるいは市営バスを身近に使えるような、そうした立地ということになりますと、極めてタイトでありますし、面積もいわゆる住宅棟だけではなく、集会施設や一定の面積の駐車場なども必要であります。そうした中で苦慮しているのは事実であります。 また、一方、大町北高の跡地につきましても、現在まだ岳陽高校の体育施設などについて活用されております。また、県の基本的な方針は示されておりますものの、包括的な、具体的な相談がある状態ではありません。そうしたことの中で、やはり熱を込めて、もう1点、公営住宅というのは、入居者の皆さんの利用料、入居料によって建設費をペイする仕組みになっております。したがいまして、当初起こします公営住宅整備事業債につきましても、ほとんど交付税措置がつかないような起債でありますので、こうした財源の問題についてもどのように考えていくか、これもあわせて並行して検討しているところでございます。そのようなことから、できるだけ早期に、入居者の皆さんの気持ちに沿った整備が進められますよう、多様な整備方針のもとで進めてまいりたい、このように考えております。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) 市長も、やっぱりやるということですので、一刻も早い建設を願っているわけであります。 それでは、次に進みます。 消費税増税に係る施策について伺います。 1、プレミアムつき商品券は、低所得者層への影響の緩和が図られるか伺います。 2として、乳幼児教育と保育の無償化問題は、子育て支援施策で言うなら、国の制度として実施すべきで、消費税対策の政争の具とすべきでないと考えますが、いかがでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 答弁を求めます。民生部長。     〔民生部長(塚田 茂君)登壇〕 ◎民生部長(塚田茂君) 消費税増税に関する施策に順次お答えいたします。 初めに、プレミアムつき商品券は、低所得者層への影響の緩和が図られるのかとの御質問にお答えいたします。 今回のプレミアムつき商品券事業につきましては、消費税、地方消費税率の10%への引き上げに伴い、低所得者、子育て世帯の消費に与える影響の緩和及び地域における消費の喚起と下支えを目的として、プレミアムつきの商品券の販売を行うもので、事業の実施に必要な事務費等につきましては、国が全額補助することとされております。 この事業の対象となりますのは、住民税が非課税の方で生計同一世帯の課税者に扶養されていない方及び3歳未満のお子さんのいる子育て世帯主を対象に商品券を希望される方に販売するもので、消費税率の引き上げに伴い、軽減税率の対象とならない食料品等の生活必需品購入の負担感の軽減に一定の効果があるものと考えております。 また、低所得者を対象とすることで、消費税の逆進性にも配慮されており、この事業のほか、国で行います社会保障の充実施策などをあわせ、低所得者への影響の緩和が図られるものと考えております。 次に、幼児教育・保育の無償化に関するお尋ねでございます。 国は、消費税を10%へ引き上げる本年10月から、幼児教育・保育にかかわる保護者の負担軽減や、少子化対策の観点から、3歳から5歳児までの子どもの保育料と住民税非課税世帯のゼロ歳から2歳児までの子どもの保育料を無償化することとし、現在所要の準備を進めております。人口減少、少子化が進む中、社会保障の充実と安定化を目指し、安定した財源の確保と財政健全化のため社会保障と税の一体改革を進め、消費税率の引き上げによる増収分を全て社会保障に充て、全ての世代が安心して生活できる社会をつくるとしております。 全国に先駆け少子高齢化が著しい当市におきましては、この改革により現役世代の負担の軽減が図られ、少子高齢化を社会全体で支えるための新たな仕組みが構築されるという点において期待するところでございます。 幼児教育と保育の無償化は、消費税を財源として行われるものでございますが、消費税対策のために行われるものではないと認識しております。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) まず、商品券問題について質問しますけれども、先ほども答弁ありましたけれども、経済的な弱者に対して一定の効果があるという答弁があったと思うんですけれども、私は、2万円の商品券購入で、たった1回の5,000円のプレミアムつき、こういうことが、何で経済効果があるのか。それで、5,000円で低所得者対策になるのか、その辺のところ伺いたい。 ○議長(中牧盛登君) 民生部長。 ◎民生部長(塚田茂君) ただいまの御質問にお答えいたします。 議員御案内のとおり、今回のプレミアムつき商品券事業では、購入を希望された方に2万5,000円を限度額とした商品券を2万円で販売するという内容になっております。本年10月に導入が予定されております消費税率の改定では、たばこ税等の見直しにより財源確保を行い、幼児教育と保育の無償化による社会保障の充実のほか、二世帯住宅ポイント制度の導入や住まい給付金や住宅ローン減税の拡充など、消費税率の引き上げに対応した新たな施策を一体的に講ずるものとされております。今回のプレミアムつき商品券事業につきましても、消費税率の引き上げによる低所得者への負担の影響に配慮したさまざまな施策のうちの一つであり、あくまでも、暫定的、臨時的な措置として実施されるものでございますが、消費税の引き上げによる影響を抑制するための一定の効果があるものと考えております。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) 2%の増税がされるわけですけれども、一般の所得の人々は、消費税増税によって当然買い物を減らすと、消費を減らすということになる。そのことによる地方経済に与える影響は、私は顕著だと思います。今までの増税で明らかになっているわけでありまして、さらに所得の低い世帯は、消費を控えて生活をすることになり、そのことにより、ますます生活を圧迫することになります。 市長挨拶では、消費の喚起で経済の下支えになると言っておりますけれども、本当に商品券発行で経済効果があると考えているのか、できれば市長に伺いたいと思います。 ○議長(中牧盛登君) 産業観光部長。 ◎産業観光部長(駒澤晃君) ただいまの消費の喚起で経済の下支えにつながるかとの御質問にお答えいたします。 プレミアムつき商品券の発行は、当市の対象者を約6,000人と想定しており、販売額は最大で1億5,000万円となります。また、取扱店舗を市内の店舗に限定しておりますことから、この地域における一定の消費喚起とともに、経済の下支えにつながるものと考えております。 今後は、委託事業者を選定し、市内取扱店舗を広く募集するとともに、プレミアムつき商品券の発行並びに利用促進に向けて周知に努めてまいります。 以上です。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) 商品券事業を、いわゆる今回の補正予算で3,400万円上がっていますけれども、それに係るシステム改修業務委託に1,000万円もかかるわけです。国からの助成事業としても、私は無駄な事業だと考えますが、いかがでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 総務部長。 ◎総務部長(竹村静哉君) ただいまの御質問でございます。この事業の基本的な部分としまして、これまで何年かにわたり実施してまいりました臨時福祉給付金の対象者と、この商品券事業の非課税による対象者は、ほぼ同一となりますことから、臨時福祉給付金の対象者を抽出するシステムを一部改修し商品券事業に活用することによりまして、コスト削減を図ることとしております。 また、商品券の発行対象としましても、現在低所得者及び子育て世帯の対象者を約6,000人と見込んでおり、仮に販売限度額となる2万5,000円を全員の方が購入し当地域で利用していただいた場合の総額は1億5,000万円に上ります。この事業は、事務費や事業費について、全額国が財源負担するものでありまして、市の一般財源を持ち出すことなくして、地域において一定の消費喚起につながる有効な事業であると考えております。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) 私は、低所得者対策は消費税増税の影響を一番受けることを示している施策であると。消費税そのものは所得の低い人ほど負担が重い逆進性税制であることは明らかであります。政府が提出した非課税世帯というと、3歳未満の子どもを持つ世帯に、たった5,000円のプレミアム商品券で、消費税増税を将来にわたって定着させる、こういう姑息なやり方に、市は経済的弱者を守るために反対すべきではありませんか。金融庁が出した公的年金の報告書が社会的に今問題になっております。年金生活者の今後の生活困窮を避けるためにも、私は消費税増税施策である愚かなプレミアム商品券対策に反対するものでありますけれども、もし市長、見解があったら伺いたいと思います。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 消費増税に市として反対すべきという御意見でございます。 まず、消費税の8%から10%への増税につきましては、国会においてさんざん議論の上、3年前に基本的な方針が決まっております。そうした中で、国も、今、るる御質問いただきましたように、さまざまな観点から、地方経済における消費の減退にてこ入れをする、地域経済にもちゃんとてこ入れしていく手だて、また、対象となります低所得の皆さんを中心に、生活の困窮に歯どめをかけるための施策を講じております。 そうした中で、全国市長会、つい先日開催されましたが、その中でも、これまで方針が示されて以降、ずっと確実に財源を確保するために増税は実施すべきだ、国会で決めたとおり実施すべきだという意見を全国市長会としては提案してきております。それはなぜかと申し上げますと、2025年あるいは2040年に向けて急激な高齢化が進んでまいります。あわせて、障害者の皆さんの対策その他社会保障を、少子化の中でも将来に向けて安定的、継続的に実施できるそんな体制をつくるためのやり方として、財源として、消費増税をあわせて行うという、そうした考え方にあります。 そうした中で、それ以外の税の増収の方法も、いろいろな観点から提案はされておりますが、現在のところ、既に決定されたことにつきまして、これは今回も緩和策としての、いわゆる幼児教育の無償化、保育の無償化についても、その財源が相当充てられるということになります。ここに来て反対ということにどれほど意味があるかということについては、胸にとめていきたい、そのように考えるところでございます。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) 次に、保育の無償化について伺いますけれども、先ほど産業観光部長が、消費税に係る施策じゃないような、ちらっとそういう話をされましたが、これ、消費税10%への財源としているわけであり、国の経済状況によっては、増税実施が危ぶまれているわけです。引き上げが実施されない場合は、市の全ての財源負担となるのか、その辺を伺いたいと思います。 ○議長(中牧盛登君) 民生部長。 ◎民生部長(塚田茂君) 消費税が引き上げられない場合、無償化の経費の負担についてのお尋ねでございます。 国は、幼児教育・保育の無償化に係る地方の負担分につきましては、地方財政計画の歳出に全額を計上し、地方消費税及び地方交付税などの一般財源総額を増額確保するとしております。 なお、消費税の引き上げがなされない場合の対応につきましては、現時点では想定をされておりません。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) それでは、続いて質問しますけれども、公立保育園は無償化に伴い、経費を全額市費で負担するとしております。初年度は国費で負担するとしていますが、全協でも市長が言っていましたが、次年度から国からの交付税措置で全額保証されていく、これは確実に保証されていくわけですか、その辺を伺いたいと思います。 ○議長(中牧盛登君) 民生部長。 ◎民生部長(塚田茂君) ただいまの御質問にお答えいたします。 公立保育園運営に関します無償化に伴う次年度以降の地方負担分につきましては、先ほども御答弁申し上げましたとおり、国は地方財政計画の歳出に全額を計上し、地方消費税、地方交付税などの一般財源総額を増額確保するとしております。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) それでは、民間施設の認定こども園等の財源は、市負担は4分の1としております。これは、地方消費税増税分を充てるということで理解していいわけですか。 ○議長(中牧盛登君) 民生部長。 ◎民生部長(塚田茂君) ただいまの認定こども園等の財源に関するお尋ねにお答えを申し上げます。 認定こども園に関します地方の負担増にかかわる財源につきましても、同様に消費税の改定に伴う増収分が財源になるものと理解をしております。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) 増税分を充てるということですけれども、どのくらい費用がかかるのか想定しているのか。それで、無償化によって、市財政の持ち出しどのくらいになるのか、その想定しているのか伺いたいと思います。 ○議長(中牧盛登君) 民生部長。 ◎民生部長(塚田茂君) ただいまの御質問にお答えいたします。 まず、幼児教育の無償化の影響額ということでございますが、公立保育園におきましては、現在園児数が415名おります。そのうち、8,400万円の保育料が年間入ってきているわけでございますが、無償化になることによりまして、無償化の対象者が301人、約73%の者が無償化対象になります。その関係で、市の収入とならない保育料、それが約6,300万円ほどございます。 そのほか私立幼稚園、認定こども園の関係でございますが、4月1日現在の私立幼稚園に入園されている方が171人おります。この方の、この子どもたちの保育料が約3,600万円ございますが、171名の中で無償化の対象園児が159名が対象となると。これは約93%の子どもたちになります。この子どもたちの納めている保育料が約3,200万円ほどになりますが、この影響額3,200万円のうち、市が負担する額、これは4分の1と決められておりますが、それが約800万円ほどになるという状況でございます。 以上です。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) いずれの場合でも地方消費税分を充てるということになるなら、もともと消費税上げる必要ないんじゃないかなと思います。財源としては、極めて不安定で不透明ではないかと今思うんですけれども、いかがでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 民生部長。 ◎民生部長(塚田茂君) ただいまの御質問にお答えいたします。 国におけます社会保障と税の一体改革におきましては、消費税率の引き上げ分により社会保障費を賄うという背景には、急激に進む人口減少や少子高齢化によりまして、現役世代の負担が一層大きくなっていくことへの懸念がございます。こうした中、国では、景気や人口構成による影響が比較的少なく、働く世代など特定の世代に負担が集中することのない消費税を財源とし、少子化対策として打ち出された政策でございます。 少子化が全国的に重要な課題となっております中、こうした取り組みが真に子どもの人口の増加の後押しとなりますとともに、地域の活性化につながることに期待するところでございます。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) 先ほども岡議員の質問の中でもありましたけれども、これまで保育料無料の世帯の生活保護世帯とかひとり親世帯、障害者を有する世帯などは無償化の恩恵がないと言われておりますけれども、こういう世帯が何世帯該当するのか伺いたいと思います。 ○議長(中牧盛登君) 民生部長。 ◎民生部長(塚田茂君) 現在の保育料無料の世帯数に関するお尋ねでございます。 本年4月1日現在、保育料が無料の園児数は、公立保育園の全園児数415人のうち63人、私立認定こども園では全園児数171人中20人、全体では586人ございますが、そのうち83人となります。これは全園児数の約14%となりまして、その14%の方が無料となってございます。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) 給食提供にかかわる食材費は無償化の対象外とされています。本来、保育給付に含まれるものであるというわけですけれども、所得の低い世帯は今までより負担増となり、逆転現象、全く矛盾する制度だと私考えますが、この辺のところはどういうふうに理解したらよろしいでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 民生部長。 ◎民生部長(塚田茂君) ただいまの御質問にお答えいたします。 給食食材費の徴収でございますが、このたびの幼児教育・保育の無償化に伴いまして、国は、これまで幼稚園利用者は実費で負担し、保育園利用者は保育料に含むものとして負担をいただいていた給食の食材費の取り扱いを一本化し、いずれの施設も実費徴収を基本とするとしております。 なお、これに伴いまして、既に保育料が無料の世帯等におきましては、実質負担の増とならないよう、給食食材費の徴収を免除するための新たな国の支援制度が創設される予定でございます。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) 実費負担にならないような免除される制度と今言いましたけれども、こういうものは、こういう法律が出てきたら、具体的に出てこなけりゃおかしいと思うんですよね。後からそういう制度をつくっていく、こんなことが本当に認められていいのかなと私は思うんですけれども、なぜ保育の一環だった公的給付から外れたのか、非常に疑問に思っていますが、その辺のところ、もう一回答えてください。 ○議長(中牧盛登君) 民生部長。 ◎民生部長(塚田茂君) ただいまの御質問にお答えいたします。 保育園における給食食材費の取り扱いにつきましては、従来から制度上、保育料に給食食材費が含まれているとされておりました。このたびの無償化に伴いまして、給食食材費の取り扱いが見直されまして、無償化の対象範囲に給食食材費が含まれないとされましたことから、市では、保育園利用者から給食食材費を御負担いただくため検討を進めているというところでございます。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) 先ほどの恩恵を受けない方たちが83人もいるという話ですけれども、低所得者世帯には、この無償化による恩恵は本当に限定的だと思います。全くないということにもなるわけですけれども、消費税増税の痛みだけが最終的に押しつけられるとになると思いますが、その辺はいかがでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 民生部長。 ◎民生部長(塚田茂君) 低所得者の方々への恩恵がないというようなことでのお尋ねだと思いますが、先ほども御答弁申し上げましたとおり、本来低所得者の方々、階層によりますが保育料は無料化されております。なおかつ、今回の導入されます制度におきましても、食材費、本来ならば実費負担、一律にしていただくところを減免という形の中にありますので、全く恩恵がないというものではないというぐあいに考えております。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) 食材費の現場徴収に伴う施設側の新たな事務負担がかかってくるような気がするんですけれども、それはどのように考えておりますか。 ○議長(中牧盛登君) 民生部長。 ◎民生部長(塚田茂君) ただいまの御質問にお答えをいたします。 幼児教育・保育の無償化に伴いまして、現在担当の子育て支援課におきましては、制度の移行にかかわるさまざまな事務手続を限られた時間の中で進めていくことが必要でありまして、さらに、無償化が実施された後にも、食材費の徴収事務のほか、食材費の減免ですとか新たな国・県交付金事務など、これまで以上の事務負担が生じることになりますことから、職員配置を初めまして、事務体制の確保につきましても必要な検討を進めることとしております。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) 全国市長会決議との、私は乖離があると思うんですよ。国・地方折半に対して、公共施設は全額市町村負担の矛盾が明らかに出ております。本来は消費税増税を目的とした対策ではなく子育て支援とした、それを重視した国の施策として全額国の財源で賄う、そういう事業だと思いますが、この辺についてどのような見解を持っていますか、伺います。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 国と地方の負担関係についての御質問でございます。 この制度は、先ほど来御答弁申し上げておりますが、少子化に伴う国の施策そのものであります。そうした中で、子育て世帯の負担の軽減や、より質の高い幼児教育・保育の実現を目指して実施されるものでございます。こうした国の施策に要する財源を一方的に地方自治体に負担を求めていくということであれば、これ地方自治の本旨にもとることであり、全額を国の責任において確保するとともに、幅広い保育人材の育成確保に努め、さらには質の高い保育・幼児教育を実現する事柄について、これまでも御指摘のように県市長会あるいは全国市長会を通じて、粘り強く国に、しかも強く要望してきたところでございます。 その結果、国では、無償化に係る地方負担について、初年度分は全額国によって負担すること、また、次年度以降の後年度分につきましても、地方財政計画の歳出に所要の経費を全額計上するとともに、地方消費税、地方交付税などの一般財源を増額確保して充てるとされております。これにより、市長会を通じた要望に対しましては一定の財政措置が講じられたことによって、成果につながったものと考えるところでございます。しかしながら、無償化に伴う市財政への影響につきましては、地域経済への動向なども含め、引き続き慎重に考えていかなければならないと考えております。 ただ、誤解がありますので、1点補足で申し上げますと、例えば公立保育園につきましては、今回は全額市町村で負担するということになります。例えば、令和元年度、今年度ではちょうど半年分になりますが、総額で818億円が予定されております、全国ですね。これは10分の10の額でありますが、もともと御案内のように、平成17年から18年度にかけて、三位一体の改革で、いわゆる国の国庫負担金、補助金を縮減・廃止すること、それに伴って交付税措置に回すこと、あわせて、財源だけでなく権限も地方に移譲すること、この3つを一括して何年かにわたって実施した中で、既に公立保育園、私立保育園における財源負担は10分の10、市の負担となっています。それは、地方交付税措置で全額を措置したことによって、10分の10が実現しました。これをもとに今回の国の施策も検討されておりますので、もとも10分の10、市町村負担であったものは国に戻すとか県に戻すということにはならないということであります。 また一方、私立の認定こども園あるいは幼稚園につきましては、それまでの措置では、私立幼稚園等ですが、従来は国3分の1、都道府県がゼロ、市町村が3分の2でありました。これが現在改正されまして、国が3分の1から2分の1により負担を重くし、そして都道府県がゼロから4分の1、残りの4分の1を市町村、つまり市町村は3分の2から4分の1に減額された。しかもこれは、市の負担の4分の1分については、当然これもあわせて地方交付税で市に措置されますが、直接支払い方とすれば、地方交付税ではなく国の交付金という形で個々の認定こども園あるいは幼稚園に示される、この2本立ての仕組みの中でも、地方自治体、特に市町村の負担が軽減される、そんな仕組みになっておりますので、この点については御理解いただきたい、そのように存じます。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) 私は、政府の出した施策、狙いがやっぱりあるんだと思うんですよ。大町の側は待機児童がなく、全員入れることになっていますけれども、都会とかそういうところでは待機児童があるということで、公立保育園の制度のそういう後退を狙っているんじゃないかなって心配するんですよ。そして、民営化の促進の国の狙いがあるんじゃないかと思いますけれども、その辺のところはいかがでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 民生部長。 ◎民生部長(塚田茂君) ただいまの御質問にお答えいたします。 国が幼児教育・保育の無償化を進める目的は、消費税引き上げに伴う保護者負担の軽減と少子化対策にあると認識しております。子ども・子育て支援制度におきまして、市町村には公立の保育所だけではなく、私立幼稚園、認定こども園を含め、保育が必要な全ての児童に対し、地域に必要な保育の受け皿を確保するとともに、計画的な保育環境の整備を進めることが義務づけられております。このたびの無償化に伴います国の負担割合は、公立施設と私立施設では異なっておりますが、市としましては、公立・私立を問わず、必要な保育の受け皿を確保し、それぞれの施設が円滑に運営されますよう状況の把握に努め、支援することといたします。 また、特に公立施設におきましては、一層安定した受け入れ態勢の確保と施設機能の充実に向け取り組んでまいります。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) 今も言われていますが、消費税10%の引き上げを財源とするということであります。幼児教育・保育の無償化、多くの問題を含んでいると思います。今まで質問してきたこと含めて矛盾が出ております。無償化に係る負担割合は、国の責任が5割だけです。残り5割は県と市の負担になり、さらには、公立保育園では市が10割負担ということになっております。後で交付税措置があると、今、市長も言われましたが、本当にそういう形になるのかどうかというのもはっきりしていないわけです。全国市長会では、本来国の責任において全額国費を財源にするように求めてきました。安倍内閣は消費税増税を推し進めるために急遽提案した施策であると私は思っております。待機児童問題などの緊急の課題に取り組まず、無償化だけを無理やり優先した課題であり、やっぱり矛盾が出ていると、こういうふうに思っておりますが、私のこれは意見で、次へ進みます。 次、3番目の市立大町総合病院の経営状況について伺います。 収益確保の取り組みとして、許可病床数の削減による診療報酬の加算や機能評価係数向上による増収、在宅復帰加算などで入院収益を上げているとしております。さらに、外来収益も増加して、29年度決算に比べて2億5,000万円を上回る増収を見込んでいるとの報告もあります。健全化計画に沿った形で収益が上がっていることは、将来における明るい兆しだと私も思って評価しております。しかし、加算を中心とした収益増は継続性があるのか疑われるわけでありまして、基本的には診療報酬の単価数をいかに確保するかにかかってくるんじゃないかと思います。 入院の病床利用率は病床数削減により、26年実績61%から30年度の見込みでは79%に上がっていますが、実質的には1日当たりの入院患者数は横ばい、外来患者数も横ばいとなっております。根本的に患者数をふやすことが決定的に必要であると思います。そして、もう一つは、市民の予防医療の観点からも、特定健診や人間ドックの健診をどのようにふやすかを重視した対策が求められていると思います。医業収益を上げることが、この重要な対策が必要であると認識しておりますけれども、この2点について見解を伺います。 もう一つの問題は、年度途中、常勤換算の職員が10名以上の退職をしたと報告がありました。業務に支障がないのか、職員の確保の対策はどのようにするものなのか伺いたいと思います。 ○議長(中牧盛登君) 答弁を求めます。病院事務長。     〔病院事務長(川上晴夫君)登壇〕 ◎病院事務長(川上晴夫君) 大町病院の経営状況についてのお尋ねに順次お答えいたします。 初めに、診療報酬単価の確保と患者数や健診利用者の増加についての御質問にお答えいたします。 昨年度における収益確保の取り組みにつきましては、1点目として、昨年7月に許可病床数を199床に変更したことにより、入院収益における地域包括ケア病棟入院基本料1の施設基準の取得や、外来収益における外来管理加算等の算定が可能となったこと、2点目として、一般病棟における機能評価係数を向上させるための従来からの継続的な取り組みを進めてきたこと、さらに、3点目として、昨年4月の診療報酬改定に伴う収益の向上、4点目として、昨年11月から在宅療養支援病院の施設基準を取得したこと、これらに加えて、各種の加算や指導料の算定件数の増加の取り組みのほか、救急患者の積極的な受け入れによる入院患者数の増加など、さまざまな方策により収益の確保を図ってまいりました。こうした取り組みの結果、診療報酬単価につきましても、29年度と比較いたしまして、入院・外来ともに上昇しているところでございます。 収益向上の取り組みは、大町病院の病床機能や診療内容、医師や医療スタッフの配置状況など、適合するさまざまな施設基準、各種加算や指導料などを総合的に勘案して選択することにより、その実現が図られるものであり、ひいては診療報酬単価の確保にもつながるものでありますことを御理解いただきたいと存じます。 次に、患者数や健診利用者数をどのようにふやすかとの御質問にお答えいたします。 県の地域医療構想における大北医療圏の医療需要予測では、人口は減少傾向にあるものの、高齢者人口は2030年ごろまでは微増または横ばいであると見込まれているため、経営健全化計画でも30年度と同程度の患者数を維持することを前提として計画を策定したところでございます。 しかし、患者数の増加は収益の向上に直結する効果を生み出すことになり、また、本年度新たに3名の専門医を確保することができましたことから、一層の患者数の増加と収益の確保を目指しているところでございます。なお、今後におきましても、引き続き専門医の確保に努めてまいります。 また、健診事業につきましても、事業所等への営業の強化による健診受け入れ人数の増加と待ち時間の短縮を目的に、本年度におきまして健診業務支援委託事業を実施しているところであり、業務改善を通じて、より効率的な運営が図られますよう取り組んでいるところでございます。 次に、職員の退職と確保対策についての御質問にお答えいたします。 大町病院における退職者は、多くの職員数を抱え、医療職や技術職も多く抱えている業態としての特性からも、毎年一定程度の退職者がおり、その傾向は昨年度におきましても例年と同様でありました。その退職理由は、定年退職を初めとして、他の病院への転院や、出産、家族の介護等による一身上の都合など、さまざまでございます。また、昨年度からは、特に正規雇用の職場への転職もふえているように感じております。景気の動向とあわせ、少子高齢化を背景とする昨今の労働力不足は、医業界におきましても相当に深刻な状況となっており、退職に伴い職員の採用募集を行っても、なかなか応募がない状況にあり、人員不足により業務にも多少の影響が生じてきております。このため、ハローワークを初めとして、人材紹介会社なども活用しながら人材の確保に努めてことにより、本年度に入りまして複数名の中途採用者の確保も図られてきたところであり、引き続き適正な職員数とのバランスにも十分配慮しつつ、計画的な人員管理に心がけてまいります。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) 今、外来の診療単価が上がったというような話があったと思うんですけれども、実際に診療単価って上がっているんですか。私、心配するのは、今言った加算というような形で、小手先のというか、言い方は悪いかもしれないけれども、そういう形で、いわゆる加算がとれる医療機関は収益を上げるけれども、なかなか加算がとれない医療機関は難しい経営に迫られている、そういう状況になっているような気がするんですけれども、診療報酬そのものが今上がる状況にあるんですか、その辺のところお伺いします。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。 ◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 外来単価につきましては、30年度の状況を見ますと、実際に29年度と比べまして八百数十円の単価の増を見ております。これは199床に病床数を削減する中で、必要な施設基準を取ることで、そういった構造的に診療報酬を得られる、そういうことによるものでありまして、これは診療報酬の体系の中で適当な対応であるというふうに考えております。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) 私、今言ったように、加算という形で医業収益を上げるというのは、持続性があるのかという心配が非常にあると思うんですよ。やはり診療報酬上げてもらわないと、どこの医療機関も厳しい状況だと思います。これは質問じゃありません。 それじゃ、さっきの退職者の問題、毎年のことで大した心配はないということだったと思いますが、いろいろな個人的な理由でやめたということですが、いずれにしても、それを補うだけの対策というのは非常に大事になってくると思うんですけれども、私は給料を削減されたら、今こそ一致団結して病院の経営改善に取り組もうというときに、一生懸命夜勤で苦労した職員は働く気力がそがれてしまうような気がするんです。そんなことが退職の原因だとしたら、給与削減は悪循環になりはしないかと懸念しているところですけれども、また、職員を募集しても、今、厳しい状況だという答弁ありましたけれども、どんな対策で職員の募集をしていくのか伺いたいと思います。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。 ◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 確かに景気の動向等もあり、実際に今回の常勤換算数で少し計画より少ないという部分で、多くは非常勤の職員の皆さん、特に看護師だとか医療事務等でありますけれども、どうしても正職員を求めてというところもございます。こういったところにつきましては、できるだけ病院としても施設基準等の関係もありますので、適正な数を確保していきたいということで、人材紹介会社の活用をしたり、広くは看護学校あるいは専門校等に行って求人要求依頼をしたりという形で、積極的に今後も続けてまいりたい、そんなふうに考えております。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) それでは、最後の質問です。 30年度の医業収益が確保できたということでありますし、資金不足比率が20%を割る状況になるという想定でありますけれども、一刻も早く職員給与や各種手当をもとに戻す対策が必要だと私は考えますが、この辺のところを伺いたいと思います。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。 ◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 昨年度の病院事業会計におけます医業収益の決算見込額は41億6,000万円余となり、前年度と比較して2億7,000万円の増額となるものと見込んでおり、また、経常収支につきましても1億7,000万円余の利益を見込んでおります。また、一時借入金残高も1億円減少して13億円となり、さらには資金不足比率も当初計画の20.6%から健全化基準の20%を下回る見込みで、大幅な収支改善が図られる状況となっております。しかしながら、資金不足比率や一時借入金の解消につきましては、健全化計画におきましても令和7年度以降となる予定であり、単年度の資金収支の黒字化では経営健全化が図られたという状況にはなく、毎年計画を着実に遂行し、継続的に粘り強い努力のもとで黒字化を達成することにより、真の健全化が図られるものと考えております。 給与削減の見直しにつきましては、職員労働組合との間で毎年見直しを検討することとしており、健全化に向けたこうした基本的な考えに沿って、今後収益や職員数の適正化による人件費の状況、資金収支など、総体的な経営状況を踏まえながら検討してまいります。 ○議長(中牧盛登君) 平林英市議員。 ◆12番(平林英市君) 一致団結して、先ほども言いましたけれども本当に頑張っていただいて病院の再建に取り組んでいただきたいと思うわけでありまして、私は、給料をもとに戻したり手当を戻すことが一番重要だと考えております。 そういうことを申し上げて、質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(中牧盛登君) 以上で、平林英市議員の質問は終了いたしました。 ここで、昼食のため1時15分まで休憩といたします。 △休憩 午後0時12分 △再開 午後1時15分 ○議長(中牧盛登君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 市政に対する一般質問を継続いたします。 質問順位第3位、傳刀健議員の質問通告は2項目です。傳刀健議員の質問を許します。傳刀健議員。     〔4番(傳刀 健君)登壇〕 ◆4番(傳刀健君) 創生みらいの傳刀健でございます。 私にとっては人生初めての一般質問ですので、大変緊張しております。ぎこちない点もあるかと思いますが、よろしくお願いいたします。 それでは、通告に従いまして、私からの質問は、大町総合病院の理念についてと北アルプス国際芸術祭2020についての2項目でございます。 まず、最初の質問、大町総合病院の病院理念「私たちは、地域に密着した温かく誠実な医療を実現します」についてお伺いいたします。 去る5月26日、9回目を迎えた大町病院祭では、病院職員の皆様を初め、関係者の皆様におかれましては、大変お疲れさまでございました。私も娘のダンスもあり、楽しみながら参加させていただくことができました。ふだん病院になじみのない方々も、気軽に病院内にある催し物ブースに参加し、スタッフの方々の優しさや人柄に触れることができ、病院を身近に感じることができるイベントであったと思います。 さて、病院祭開会の挨拶におかれましては、病院長からも、地域に密着した温かく誠実な医療の実現とのお言葉がありました。そこで、病院理念である、地域に密着した誠実な医療を実現するための問題と課題とは何であるかをお伺いいたします。 次に、現在、病院エントランスほか病院内の各所で、市立大町総合病院サービス向上委員会が実施した患者様満足度調査のアンケート結果を閲覧することができますが、このアンケートの実施期間と回答者人数を過去3年ごとの推移で見てみますと、平成28年は5日間で597人、平成29年は3日間で387人、平成30年は外来では7日間、透析室では13日間で171人でした。幅広く患者の皆様の意見を聞き、サービスを向上させようと思うには、余りにも実施期間が短く、また、回答者人数がこの3年間で激減しており、患者の皆様は病院アンケートに果たして興味を持っているのだろうか、アンケート自体の信用性について懐疑的であるという市民の声も聞こえております。 加えて、アンケートと別に、常時エントランスほかで「皆様の声」と題し、患者皆様に記入していただく書式が配置されておりますが、この内容はアンケートの結果の中には反映されているのでしょうか。どのように取り扱われているのでしょうか。 また、アンケートの結果保存についてですが、このアンケートは10年前から行われているようですが、平成24年度以前のデータが保存されていませんが、なぜでしょうか。そもそもこの病院アンケートはどのような目的でとられているのでしょうか、お伺いいたします。 これで私の1回目の質問を終わります。 ○議長(中牧盛登君) 傳刀健議員の質問に対する答弁を求めます。病院事業管理者。     〔病院事業管理者(井上善博君)登壇〕 ◎病院事業管理者(井上善博君) 大町病院についてのお尋ねに順次お答えいたします。 初めに、大町病院の理念の実現に向けた課題は何かとのお尋ねです。 議員御案内のとおり、大町病院が掲げる理念は、地域に密着した温かく誠実な医療の実践でございます。 この理念を実現するための課題といたしましては、まず第1に、高齢化率が35%を超え、高齢者人口が増加する大北医療圏におきまして、地域の医療ニーズへの的確な対応を進めることでございます。私が大町病院へ赴任いたしました二十数年前に比べ、患者さんの年齢層は大きく上がり、80歳代の患者さんが中心となりました。人生の最期を迎える場所として、半数の方は自宅を希望されますが、実際には現在のところ8割の方が病院で、自宅は1割程度にしかすぎません。人生の最終段階においてどのような医療支援を行えばよいかが、今後の大きな課題であると考えています。 また、2点目の課題といたしましては、本年3月末に策定いたしました市立大町総合病院経営健全化計画を着実に実行することでございます。これにより経営の健全化に取り組み、大北医療圏の中核病院として地域医療を担い、地域住民の皆さんが安心して暮らすことのできる持続可能な医療の提供体制を堅持することが、大町病院の責務であると考えております。 大町病院は、患者に寄り添った医療を提供する地域密着型の病院として、救急医療を初め、急性期から回復期を経て慢性期までの病床機能を持つ多機能病院としての位置づけに加え、総合診療科の医師を中心として、在宅医療と緩和ケアの充実に取り組んでおります。今後、さらに保健や福祉、介護と連携し、行政とともに地域包括ケアシステムの一翼を担えるよう、一層の充実に努めてまいります。 また、全職員が患者さんや御家族にしっかりと寄り添い、温かな心の通う医療を提供する病院を目指して、引き続き努力してまいります。 私からは以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。     〔病院事務長(川上晴夫君)登壇〕 ◎病院事務長(川上晴夫君) 私からは、病院アンケートの現状と活用方法についてのお尋ねに順次お答えいたします。 初めに、病院アンケートはどのような目的で行っているかとの御質問にお答えいたします。 住民が病院に求める医療は、地域の特性に応じた質の高い医療とともに、安心して受けられる医療であり、医師、看護師、医療技術職員などの専門職員の技術的・組織的連携によって担われてまいりましたが、近年では、より質の高い医療サービスを求め、医療機関の評価、選択がなされております。提供する医療に対する患者や御家族の満足度は、病院が評価される上で極めて重要な指標となるものであり、皆様から直接お聞きする声は客観的な評価につながる極めて有効な手がかりの一つであります。こうしたことから、毎年外来及び入院の患者さんに御協力いただき患者様満足度調査を実施しております。この調査を通じて、多くの皆さんから寄せられた声を真摯に受けとめ、接遇の向上と、よりきめ細かな質の高い医療が提供できますよう努めてまいります。 次に、常時病院内に設置されている「皆様の声」は、アンケート結果に反映されているかとの御質問にお答えいたします。 この「皆様の声」は、患者さんを初め、御家族やお見舞いに来院された方から御意見を伺うため、院内各所に意見箱を設置し、通年にわたって御意見をいただいております。先ほど御答弁申し上げました患者様満足度調査とは実施方法が異なるため、皆様の声をアンケート調査結果には直接反映しておりませんが、院内のサービス向上委員会におきまして内容を検討した上で、必要に応じて院内に周知するとともに、病院広報紙きらりにも御意見の趣旨と回答を掲載し、患者サービスの改善を図っております。 次に、アンケート結果の保存についての御質問にお答えいたします。 市では、各部署で保存する文書について、市文書取扱規程に基づいて保存年限を設けております。サービス向上委員会を初め、院内各委員会等の文書につきましては、保存年限を5年と定めておりますことから、患者様満足度の結果につきましても同様の取り扱いとしております。しかしながら、多くの皆様からいただきました貴重な声を形にし、的確に病院運営に反映できますよう、今後も心がけてまいります。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。傳刀健議員。
    ◆4番(傳刀健君) アンケート結果の中にある意見要望欄の欄には、大変厳しい意見も散見されておりますが、その改善策としまして、各部署による回答というものが記載されております。しかし、改善策について、先ほどの皆様の声もそうなんですけれども、具体的にどのように対応し、どのように変わったのかといったことは書かれていないわけでございますけれども、一体、改善策は誰がチェックし、誰が指導しているものでしょうか。そして、どのように市民に改善策というか、結果を理解してもらおうとしているのでしょうか、お伺いします。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。 ◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 患者様満足度調査にお寄せいただいた御意見や御要望は、各担当部署において検討し、改善に取り組んでおります。改善のチェック体制は、各部署の所属長により行われ、サービス向上委員会におきましても検証することとしております。しかしながら、予算面やマンパワーの不足などにより、いただいた御意見や御要望の全てを直ちに実施することは困難な場合もありますことから、院内におきましても、より効果的な改善につながる仕組みを整えることができますよう、引き続き検討を進めてまいります。 ○議長(中牧盛登君) 傳刀健議員。 ◆4番(傳刀健君) せっかく得た患者様でしたり皆様の声ですので、中に書いてあるものですと「わかりました」だとか「改善します」とだけ書いてあるものも結構見受けられます。皆様が見て、どのように改善されたのか、どのように対処したのかといったことがわかるようにしておかないと、余り意味がないのではないかなというようにも思います。 さて、平成30年度の調査のアンケートの結果ですけれども、大町病院に外来で来られた方がどうして大町病院を選んだかの理由としては、「以前から来ている」「地元だから」「総合だから」といった理由が全体の7割強を占めているわけですけれども、一方では、スタッフの対応で選ばれた方は3.9%、評判で選ばれた方は0.8%しかございませんでした。この数字に対してはどのようなお考えでしょうか、お伺いします。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。 ◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 昨年度実施いたしました患者様満足度調査におきましては、当院を受診された理由をお尋ねいたしましたところ、議員も御質問の中にもありましたが、「以前から通院をしている」「地元だから」「総合病院だから」といった、地元の医療機関であることを理由とした項目が回答の7割を超えております。反面、「スタッフの対応がよいから」「評判を聞いて」の項目を選択した回答につきましては、議員の御指摘のとおりでございます。 一方、「あなたの家族や知人に当院を勧めますか」の項目を新たに設けたところ、「大いに勧める」が25%、「家が近ければ勧める」が39%を占めており、当院が提供する医療サービスへの一定の評価も見受けられるところでございます。しかしながら、スタッフの対応に対する評価は、患者さんに選ばれる魅力ある病院づくりに重要な要素の一つであると考えますことから、職員の意識の変革を促すとともに、一層の接遇の向上に努め、温かな心の通う医療を目指してまいります。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 傳刀健議員。 ◆4番(傳刀健君) 先ほどの当院をほかの方に勧められるかということで、「大いに勧める」が20%強あるわけなんですけれども、この数字が高いか低いかというところは、僕は余り高くないんじゃないかなと正直思ってしまうわけなんですけれども、この厳しい状況の中でも、スタッフの方たちは、とても歯を食いしばり、血のにじむような努力はされていると思います。先日の病院祭であっても、スタッフの方の人柄や優しさ、明るさには私も感動を覚えてきました。しかし、選定理由の結果だけ見ても、既存のイメージでは評判のいい病院という認識をお持ちの市民の方は少ないのではないかと思います。 既に改めて言う必要もないかもしれませんが、地域で将来的に安心した生活を得るためには、地域の方たちから信頼され、安心できる地域医療を実現させるということは必要不可欠でございます。市民の皆様が抱いている大町病院自体のイメージを把握するためにも、また、大町病院から足が遠のいてしまっている方たちに再び大町病院で安心した医療を得ていただくためにも、客観的に判断する材料として病院に通われていない「通いたくない」と思っている市民から、その理由を市民アンケートなどを実施して問うことは必要かと思うのですが、それはなぜやられないのでしょうか、お伺いします。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。 ◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 社会情勢が大きく変化し、少子高齢化の進展と地域の人口減少が顕在化する中で、医療需要の変化に備えるため、当院が担う医療の将来像を明確にしていくことが必要であります。また、誰もが住みなれた地域で安心して暮らすことができる地域包括ケアシステムの構築を進める上で、地域住民のニーズを把握することは極めて重要でありますことから、市民アンケートを含め、さまざまな手段により住民の声を直接伺うことができますよう、検討を進めてまいります。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 傳刀健議員。 ◆4番(傳刀健君) 病院は、平成26年に大町市、白馬村、小谷村在住の18歳以上の方たちを対象としたアンケートを実施され、その結果をきらり13号に記載されておりますが、その調査結果について見ても、対象地域の方の半数の方は大町病院を利用してない。もちろんその中には、現在健康であり病院を必要としていないからかという方も含まれております。が、その一方で、利用しない方のおよそ20%の方は、評判が悪い、対応が悪いからだといった結果が載っております。 また、ことしの1月に連合長野大北地域協議会が調査されたアンケート結果が、新聞紙面にも1月26日に掲載されておりましたが、そこにはさらに大変厳しい結果が見られました。大北地域協議会の提言には、先ほどもおっしゃっていただいたような将来像をつくることも大事ともおっしゃっていただきましたが、大町病院の特色を出すべきとまとめられておりました。私も、大町病院の独自の特色というものが必要に思いますが、大町病院の特色を求めるに当たっても、市として市民の声を冷静で正確に判断するため、市が自分たちの力で公平な民意を問うことが必要かと思います。そもそも病院理念である地域に密着した病院を実現させていく過程においては、そのときに市民の皆様が持つ病院に対するネガティブなイメージがもしあるとすれば、それこそが病院理念の前に立ち塞がる最大問題であり、その実情を把握し、市民に理解されるべく改善に取り込むことが、この病院に課せられた最大の課題だと私は思います。それから、市民が望む病院とはどういったものかといったことも知っていくべきだと思います。 先ほどの平成26年のアンケートの結果なんですけれども、こちらは市文書取扱規程によれば間もなく失効してしまう、今や最新のデータではないと言えると思いますけれども、アンケートをとるということは、そのときに病院がリアルタイムに市民にどのように思われているか、そして、市民が病院にどうあってほしいのか、どのように特色を出すべきかといったことを客観的に判断するためのものなので、現在行われている、病院に来られた方からアンケートをとるだけではなく、正確サンプルをとる方法に変えたとしても、一般市民を対象としたアンケートをとるべきだと思います。先ほどからコストの面だとかということもお伺いしておりましたけれども、自治会の回覧板を使うことで、市民の皆様の意見を聞くということも可能かと思いますので、ぜひやっていただきたいと思います。検討されるではなくて、ぜひこれはやると言っていただけると非常にありがたいんですけれども、その辺はどうでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。 ◎病院事務長(川上晴夫君) 全市民を対象としたアンケートを実施すべきとの御質問にお答えいたします。 公的病院は、必要な地域医療を確保し、良質な医療を提供することを使命としており、住民の皆さんの病院に対する期待は非常に大きなものがございます。こうした住民の声をより多く集める上で、アンケートの実施は有効な手段の一つであることは先ほど御答弁申し上げたとおりでございます。 平成26年に実施いたしましたアンケートでは、大町市、白馬村、小谷村在住の18歳以上を対象に行い、2,220人から郵送により回答をいただきました。アンケート用紙と郵送による調査は、幅広い年齢層からの回答が期待できる反面、配布数に応じた印刷経費や郵送費、さらには集計作業に係る事務処理等の課題も抱えております。このため、現段階では、実施には困難な面もありますけれども、まずは院内で実施しております「皆様の声」や患者様満足度調査による御意見をしっかりと対応し、業務改善に努めてまいることといたしますが、議員の御意見を踏まえまして、より効果的に住民の意見を集約できるような方策につきまして、引き続き検討を進めてまいります。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 傳刀健議員。 ◆4番(傳刀健君) 市民に寄り添うことができる病院を実現できれば、先ほど来から言いました継続的な医業収益の増加にも十分つながることだと思います。市民の意思を無視し続けていれば、どんなに目先の数字で再建させたとしても、設備は年数が経れば当然に老朽化もしますし、やがて数年後には同じような状況が繰り返されてしまうのではないでしょうか。継続可能な経営を行うに当たり、アンケートは仮に経費がかかったとしても、市民の声を常に聞き続けるということは非常に必要なことであると思いますので、ぜひ実施していただき、結果に対して謙虚に対応し、すばらしい点は継続維持し、改善すべきは徹底的に改善し、説明し、信頼されてこそ、病院理念である地域に密着した誠実な医療サービスを提供できるものであります。どうか、市民に寄り添った市民のための病院にするために、市民の病院に対する声に誠実に向き合っていただきたいと思います。 それでは、2つ目の質問に移ります。 北アルプス国際芸術祭についてお伺いします。 来年の5月31日に開催されます北アルプス国際芸術祭2020まで1年を切りました。開催目的の中の一つには、「市民の参加を地域づくりに取り組む原動力とする」ともうたわれておりますが、開催まで1年を切った現在においても、市民、民間企業、民間団体の中にあっては、なかなか流れに乗れていない、関心が低いといった声も多く聞こえてきます。 前回の芸術祭に対して総務部企画財政課がまとめられた平成30年5月17日付の調査報告書説明資料の中では、観光振興の提言といたしまして、地域で稼ぐ外貨の地域内循環、そして、地域の自発的行動と記載されております。そこで、市民の自発的行動を促すため、現在市で行っている施策は何かありますでしょうか、お伺いします。 ○議長(中牧盛登君) 答弁を求めます。総務部参事。     〔総務部参事(和田泰典君)登壇〕 ◎総務部参事(和田泰典君) 北アルプス国際芸術祭における市民の自発的行動を促すための取り組みについての御質問にお答えいたします。 国際芸術祭は、国内外への大町市の魅力の発信、観光誘客による交流人口・関係人口の増加、市民参加の原動力の喚起、地域の消費拡大の4つを目的として開催するものであります。 来訪者の方々の満足度を上げて再訪を促し、大町市という観光都市としてのブランド力を向上する意味におきましても、議員御指摘の市民の自発的な行動に基づくおもてなしの対応は不可欠であると考えております。 第1回の開催の際には、作家とともに地域を挙げて作品制作に取り組まれたり、また、来訪者におもてなしブースを設けたりといった、市民の皆様を初め、多くの皆様の自発的・主体的な御参加をいただきました。また、開催当初、消極的であった事業者の皆様もおられましたが、多くの来訪者が訪れるのを目の当たりにしまして、会期の途中からは集客や商品開発を図るとともに、営業時間を延長されるなど自主的な工夫により売り上げを伸ばされた方も多くおられました。また、個人としてボランティアサポーターへ登録され、事務局の運営やアートサイトの受付、案内、ツアーガイドとして、多くの市民の皆様に御参加いただきました。2回目の開催に向けましては、小中学生とのワークショップや地元ガイドの養成、作家との共同制作、イベントやアートサイトの運営など、アートや食、ツアーなど、さまざまなプロジェクトで多くの市民の皆様から御協力を得る仕組みを構築していくこととしております。 また、商店街などでは、既に会期に合わせた共通の接客名札や歓迎ののれん、インバウンド向けの多言語の会話集などを作成するなど、受け入れ拡大に向けた準備が進められており、前回にも増して積極的な取り組みをしていただいております。もちろん全ての市民の皆様がこのようなかかわり方を持つことは難しく、また、行動を強いるようなことがあってはならないと考えております。市民の皆様に自発的に御参加いただくためには、まず芸術祭を知っていただくことが重要で、そのためにはワークショップやプレイベントへの参加を呼びけるなど、さまざまな場面で芸術祭に関心を持っていただき、参加していただく機会を広く提供していきたいと思っております。 また、地域や個人として作品の制作や運営に参画することのほか、来場者として芸術祭に参加することや、飲食店や宿泊関係など芸術祭の機会を活用して事業を展開すること、また、芸術祭を市内外の方に呼びかけいただいたり周知いただくことや、来訪者に対して挨拶や道案内をすることなど、さまざまな参加の方法、かかわり方がございます。市民の皆様がそれぞれの立場や場面において御協力いただける範囲で御参加いただくことも大きな力となりますので、幅広い御参加を呼びかけてまいりたいと思っております。 市民の皆様には、まずアートサイトに足を運び、作品をごらんいただき、体感し、楽しんでいただき、御家族や友人、知人と大町のよさの再認識していただき、新たな魅力を発見していただくことが、ふるさとへの愛着につながり、元気な大町をつくる源になるものと考えております。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。傳刀健議員。 ◆4番(傳刀健君) 民間企業の中の皆様にあっては、業種にもよるとは思いますけれども、芸術祭であっても、余り自企業の利益に結びつかないとかいったことで、芸術祭に対して消極的になっている方も多いように見受けられます。芸術祭を契機に、新たな事業を拡大する、事業を起こす、または芸術祭を盛り上げようと自分たちで独自にイベントを企画しようとする方々に対して、市として何か御支援していただけるものがあるのではないかと思います。そのような志に対して、市から補助金や助成金、または融資するとか、市で購入した機材を貸与するといったこともできるのではないかと思いますが、そのようなことはできないものでしょうか、お伺いします。 ○議長(中牧盛登君) 総務部参事。 ◎総務部参事(和田泰典君) ただいまの御質問にお答えいたします。 芸術祭を契機とした事業拡大やイベント企画などの取り組みに対する支援についてのお尋ねであります。 第1回の芸術祭での連携イベントでは、芸術祭に合わせまして市民の皆様が企画された10を超えるさまざまなイベントが開催されました。来年の第2回に向けましても、既に田んぼアートですとか、そのほか幾つかのアイデア、連携イベントの実施の希望など、直接事務局のほうに御要望、御提案をいただいているところであります。 こうしたまちづくり活動やイベント等に対しましては、連携を図り、広報などで周知努めて、バックアップ体制を強化してまいります。資金面の支援としましては、市として、ひとが輝くまちづくり事業などの活用をお勧めするとともに、直接ビジネスにつながる起業や空き店舗活用などを検討される皆様には、市の支援制度や大町市創業支援協議会による補助・融資などの制度の活用などを紹介するなど、各部署が連携して対応しておるところであります。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 傳刀健議員。 ◆4番(傳刀健君) 市民の自発的行動を促すためには、今もお話ありましたけれども、市として、ある程度は市民が来ていただいた方に、市民自身がおもてなしをできる環境を整備していかなければならないと思います。せっかく大町に大勢の方がお越しいただくわけですので、かゆいところに手が届いたおもてなしをする、そして大町に暮らす人たちは社交的で優しいすばらい人たちだという認識を持っていただけるようにすることが、ひいては大町への将来的に移住ですとか観光リピーター客につながるんだと思います。それを最初から最後まで行政側に全て実施しろと言っても、限界があることだと思います。むしろ、市民の目線でおもてなしをすることが必要であり、そのように市民にイニシアチブを渡していくための施策が必要に思います。先ほどから補助金だとかというところありましたけれども、実際に市民の方たちがなかなか補助金の存在というものを知らない方々も多いと思います。そういった窓口についてはどのようにお考えでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 総務部参事。 ◎総務部参事(和田泰典君) ただいまの御質問にお答えいたします。 芸術祭に伴う補助金につきましては、先ほど答弁しましたとおり、まちづくり交流課事務局のほうに御相談いただいた中で、それぞれ対応する商工労政課ですとか、定住の部分のところですとかサポートセンター、それぞれの部分のところに適合すると思われます施策補助金等については御紹介しているところであります。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 傳刀健議員。 ◆4番(傳刀健君) 先ほどの補助金なんですけれども、まちなか活性化補助金といったもので、商店街を利用される方に対しては補助金が出せるとお話も伺っているですけれども、例えば仁科三湖であるとか高瀬渓谷なんかで何かやってあげたいとか、自分たちで何かイベントを企画したい、でも、資力がなかなかそこには伴わないという方々に対して、何か御支援できるものというのもございますでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 総務部参事。 ◎総務部参事(和田泰典君) ただいまの御質問にお答えいたします。 市街地を外れた部分のところの取り組みとしましては、先ほど御答弁しましたとおり、ひとが輝くまちづくり事業の活用について御紹介しているところであります。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 傳刀健議員。 ◆4番(傳刀健君) 高瀬渓谷だとか、そういったところで何かやりたいということについては、特に何も考えられていないですか。 ○議長(中牧盛登君) 総務部参事。 ◎総務部参事(和田泰典君) ただいまの御質問にお答えいたします。 ひとが輝くまちづくり事業につきましては、場所の指定等は設けておりませんので、事業自体が採択になれば、補助として採択されるというものであります。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 再質問、傳刀健議員。 ◆4番(傳刀健君) おもてなしのためには、企業活動に加えて、市民の認識についてですけれども、期間中には、先ほどもおっしゃっていただいたような15個の民間団体がアートをつくり出すとか、田んぼアートといったこともありましたけれども、期間中、例えば自宅付近の清掃するとか、雑草を除去し花を飾るいったことを促すことも自発的行動の一つとだと思います。一方、行政は、民間企業、先ほどの田んぼアートだとか、そういったものに対して、つくり出したものに、中でもすぐれた作品に対しては例えば賞を付与するなど、市民の芸術参加意識の向上策に取り組むことができるのではないかとも思います。そのようなことはできないでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 総務部参事。 ◎総務部参事(和田泰典君) ただいまの御質問にお答えいたします。 市民の芸術参加の意識の向上策についてのお尋ねであります。 第2回の開催決定以降、市民の皆様から個別に自主的に取り組まれるイベントやアートにつきまして、先ほど御答弁しましたとおり、既に幾つかの御相談をいただいているところであります。食の取り組み等も含めまして、前回に増して市民の皆様からの自主的な参加や連携の広がりを実感しているところであります。 議員からは、企業や市民の皆さんが制作されすぐれたアート作品に賞を与えていけばどうかという部分の御提案をいただきました。芸術祭では、広く一般の方から公募枠を設けておりまして、前回同様、地元作家によるすぐれた作品や企画など御応募いただければ、北アルプス国際芸術祭のコンセプトと整合性などについて専門家の視点で審査を行いまして、正式作品として参加いただけることとなっております。 また、公式作品とは別に、自発的に制作されたアート作品につきましては、企画内容を検討した上で、パートナーシップ事業として位置づけまして、広報協力やロゴを使用することなどで連携しまして、作品自体を評価して順位づけをして賞を授与するということは想定しておりませんので、御理解いただければと思います。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 傳刀健議員。 ◆4番(傳刀健君) 市民の皆様の中には、前回の芸術祭において県からの補助金などが協賛金といったことも加味して、最終的にどのくらい市の負担で芸術祭を行うことができたのか、御存じでない方も多くいらっしゃいます。その部分を市民の皆様にしっかり理解していただかないと、市民の皆様の中から、よし俺たちも、私たちも何かやろうといった気概はなかなか起こらないように思います。実際に市の負担として幾らかかったのか、最後にこの辺の御説明をお願いいたします。 ○議長(中牧盛登君) 総務部参事。 ◎総務部参事(和田泰典君) ただいまの御質問にお答えいたします。 前回の芸術祭開催における市の負担についてのお尋ねであります。 第1回の芸術祭におけます事業費、約2億8,000万円の財源の内訳は、国・県からの補助金、各種団体からの助成金、企業協賛金や寄附金、チケットやグッズの売り上げ等で賄われておりますが、約2億2,600万円でありました。残りの6,200万円が市の一般財源からの負担となっております。一方で、芸術祭終了後、約5,700万円の余剰金が生じましたことから、実行委員会で検討して市に寄附され、この結果、差し引きで申し上げますと、市の一般財源としては約1,500万円が負担額だったということになります。市の一般財源の額が芸術祭の全体収入額に占める割合は22%で、市が負担しました一般財源に対して約5倍の規模の事業を実施することができました。また、この効果につきましては、経済効果の分析結果から、市内の観光消費額は4.7億円、県内では10億円と試算されており、このことからも効率的で効果のある事業であったと認識しておるところであります。 なお、芸術祭において活用しました国や県からの補助金や団体助成金、こちらのほうは地域の活性化や文化振興に資する事業が対象となるものでありまして、芸術祭を開催することにより採択され、交付されたもので、使途として福祉ですとか医療などのほかの行政分野に振りかえることができないものであることを御理解いただきますようお願いしたいと思います。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 傳刀健議員。 ◆4番(傳刀健君) 先ほどの御説明のとおり、お金についてですけれども、詳細が市民にしっかりと理解してもらわないと、ただ2億円強だけの数字だがひとり歩きしているようにも思います。市民がお金のことについても、もっと関心が持てるように説明することが、市民の自発的行動の第一歩だと考えております。これからも行政が主導で動いている現在芸術祭ではございますけれども、今後も企画し、続けられるということであれば、市民から次もぜひ開催してほしい、開催させてほしいといった声が、もっとたくさん上がるような成功をもたらせなくてはならないと思ってもいます。ぜひ市民の意識が前向きになるような施策を行っていただきますよう、よろしくお願いいたします。 これで私からの質問は終了いたします。全般にわたり拙い点はありましたけれども、ありがとうございました。 ○議長(中牧盛登君) 以上で、傳刀健議員の質問は終了いたしました。 ここで2時10分まで休憩といたします。 △休憩 午後1時52分 △再開 午後2時10分 ○議長(中牧盛登君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 市政に対する一般質問を継続いたします。 質問順位第4位、大和幸久議員の質問通告は2項目です。大和幸久議員の質問を許します。大和幸久議員。     〔10番(大和幸久君)登壇〕 ◆10番(大和幸久君) 無所属クラブの大和幸久です。よろしくお願いいたします。 今回の質問は、1、大町総合病院についてと、2、人口減少時代まちづくりについての2点について質問いたします。 初めに、大町総合病院について質問します。 経営健全化計画に基づく病院事業が実施され、現時点での経営経過も報告されております。これらの経過も踏まえて、市民本位の病院経営を実施していくに当たって、どのような課題があると認識しているのか説明ください。 これで1回目の質問を終わります。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員の質問に対する答弁を求めます。病院事業管理者。     〔病院事業管理者(井上善博君)登壇〕 ◎病院事業管理者(井上善博君) 市民本位の病院経営に向けた課題は何かとのお尋ねにお答えいたします。 大町病院では、昨年度策定いたしました経営健全化計画に基づき、病院経営の健全化に向けたさまざまな取り組みを進めております。大町病院は、当地域の医療ニーズに応じた医療を提供する地域密着型の病院として、地域医療を支えていくため必要不可欠な病院でありますことから、将来にわたり、持続可能な病院として存続していくための病院経営を進めていくことが、市民本位の病院経営を実施する上で何よりも重要と考えております。 まず、1つ目の課題といたしましては、収益の確保でございます。 昨年7月に許可病床数を199床に変更したことにより、新たな施設基準の取得や各種加算の算定が可能となり、入院・外来ともに収益が増加いたしましたが、今後につきましては、さらなる人口の減少や高齢化が予想されておりますことから、地域や在宅における患者さんのケアの充実が求められております。このため、救急医療を初め、急性期から慢性期までの病床機能の強化を図るとともに、地域の医療機関や介護施設との連携を強化して相談や支援体制を充実させ、地域医療に貢献してまいります。 また、在宅医療を行っている介護者の負担軽減を図るためのレスパイト入院の実施や、訪問診療患者さんの柔軟な入院の受け入れ等、在宅医療を推進する体制整備を進め、今後予想される医療ニーズに対応することで市民の皆さんを中心とした医療を行い、それが収益確保につながると考えております。 また、医療収益の根幹をなす医師の確保につきましても、全国的に課題となっている医師の地域偏在や診療科の偏在は、対応が非常に困難な課題であり、医師をいかに確保していくことが極めて重要となっております。このような厳しい状況下において、大町病院では、信州大学医学部総合診療科との連携による臨床研修により、総合診療に携わる医師や研修医が徐々にふえてきております。またあわせて、専門医の確保に向けても、今後もあらゆる手段を駆使いたしまして、多方面で医師確保の取り組みを進めてまいります。 次に、2つ目の課題として、コストの削減でございます。 資金不足比率が国の基準を超えた大きな要因として、人件費の増嵩に加え、施設や医療機器などの設備投資による多額な償還金の発生がございます。人件費の増嵩につきましては、緊急的な対応として、職員の協力を得ながら給与の抑制を実施いたしましたが、継続的に実施していくことは職員の労働意欲の低下を招くおそれがありますことから、今後につきましては、健全化計画に沿って人員の適正化を図ることにより人件費の抑制を進めてまいります。また、施設や医療機器等の設備投資に関しましては、当分の間は医療安全対策に十分配慮しつつ、真に緊急性、必要性の高いものを優先し、必要最小限の整備を実施してまいります。 今後につきましても、地域の医療ニーズや医療技術の進展並びに老朽化の状況や今後に担うべき診療機能等につきまして、費用対効果を総合的に勘案して、投資に見合う収益の確保等の検証を行い、計画的な更新や整備に努めてまいります。こうした考えのもと、身の丈に合った適正な規模や病床機能を模索しつつ柔軟な対応を図ることにより、持続可能な病院経営に努めてまいります。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 30年度の決算見通しについて、病院開設者として市長はどのような評価をしているのか説明いただけますか。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) さきの全員協議会でも御報告を申し上げましたように、健全化計画を上回る成果が見え始めております。ただ、これは安定させていくためには、なお不断の努力が必要だという内容もあわせて含んでいるように思います。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 現在、公営企業法の全部適用という形で、2.7億円を上回る収益増が図られたと、こういうことになります。この結果から見ますと、今日の病院の問題というのは、経営形態の問題ではなくて、事業運営の内容の問題だったということがはっきりしたと思うんですが、市長は、この点どのようにお考えですか。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) この御質問も3月の定例会におきまして、健全化計画を議決いただく過程での議論でもありました。もちろん、いかなる経営形態にあっても、それが直接の経営形態のいかんによって黒字になったり赤字になったするというものではない、これは御答弁申し上げたとおりであります。 しかしながら、より健全性を維持していくためには、より効率的な運営形態が望ましいというのは、法律の考え方、地方公営企業法の考え方においても位置づけられております。その際に、例えば、今、経営健全化計画で目指しております将来の姿として、いわゆる独立法人化が望ましいとしておりますが、それによって、直ちに黒字になるか、現在の事業管理者制度のもとで絶対に黒字にならないのかということとは、議論は別のレベルの考え方、別の課題ではないかと考えるところでございます。 以上です。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) その議論は後でしたいと思います。 その前に、職員の削減計画について、先ほど説明にありました2018年と2019年の比較では、29名の退職者があり、そのうち正職員は6名、非常勤が23名、内訳は看護師が10名、技師等が4名、事務職員11名、その他4名となっております。多くの退職者となる病院経営にとって非常に戦力ダウンになるかと思うんですけれども、退職者の具体的な内容、理由、分析結果について説明ください。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。 ◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 主な退職の理由につきましては、他院等への転職だとか個人的な理由によるものなど自己都合のものも多いわけでございます。当然離職が多い職場でもございます。看護師等の離職率等も、全国平均がありますけれども、当院のほうが少し少ないくらいな状況ではあります。ただ、先ほど他の議員の質問にも御答弁いたしましたけれども、特に非常勤職員の皆さんで、景気動向にもあるかと思いますけれども、正規職員のほうへ進まれたということが若干多かったかなというふうな感想を持っています。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) プロパー職員の定着率について現況を説明ください。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。 ◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 プロパー職員でありますけれども、現在事務職関係が主になりますけれども、事務が18名のうち、プロパー職員が8名であります。若干、ここ1人、2人の退職等がある中ではありますけれども、引き続きプロパー職員化に向けて努めてまいりたいと思っております。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) ほぼ七、八年前のプロパー職員というのは、ほとんど入れかわったというふうにも聞いているんですけれども、プロパー職員というのは、そこで長く勤めて経験を積んでこそ、その力が発揮できると思うんですが、定着しない原因というのはどこにあったんでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。 ◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 理由につきましてですけれども、私の知っている限りでは、例えば結婚等もございました。それから、新たな職場を求めてという方もございました。具体的な理由が明確なというか、一つの理由ということではないかと思いますけれども、例えば、事務の教育研修等の部分についての充実というのも、これから特に必要かなというふうには感じております。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 開設者の市長に伺いたいんですが、プロパー職員、定着率図っていかないと、将来の大町病院の経営安定しないと思うんですが、その点について見解を。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 基本的にはそのとおりだと思います。ただ、御案内のように病院の約300人前後のスタッフの中で、医療スタッフ、医師の場合にはもちろん転勤あるいは医局との人事交流などがあり、本当に頻繁に行われます。そしてまた、その人数的には大宗を占める看護師の職にある皆さんにおかれましては、若い世代で入職し、結婚適齢期になり結婚する、あるいはキャリアアップを求めて他の病院に移る、引っ越しをするというようなことは頻繁に行われるのが、これは民間病院においてもそうですし、また、公立病院においても行われております。こうした課題をどのように乗り越えていくか、定着してていただくことによって、より提供する医療の質が向上する、そんな観点から、何か工夫をしていきたい、病院においても知恵を出していただきたいと思うところでございます。 以上です。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 特に事務職ではそういったことが必要かと思うんですが、先ほどの答弁を聞いていますと、人材紹介会社の紹介で事務職員の不足を補うというような答弁があったかと思います。人材紹介会社を使った場合には高額な手数料というのが必要になるんじゃないでしょうか。その点はどのようになっていますか。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。 ◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 私のほうの答えが十分でなかったかと思いますけれども、紹介会社を介した職員については、医師は当然ですけれども、看護職を採用できたところであります。看護職につきましては、病棟配置等で基準を満たさないと、さらに大きな収益の減につながるようなこともございまして、そういったバランスをとりながら、手数料を支払ってでも確保していきたい、そういう状況ということで御理解いただきたいと思います。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) そういう紹介会社を使わなくても、職員の採用ができるような労働環境を整えるのが最優先ではないかと思います。その点、今後努めていただきたいと思います。 次の質問、経営内容等について、職員にはどの程度の説明会が開かれているんでしょうか。説明した範囲というのは、全職員が対象になっているんでしょうか。その点、説明ください。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。 ◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 職員への経営状況等の報告については、昨年来、経営健全化計画策定に当たりましては、四、五回開催しております。さらに、2週間に1回、所属長を中心とした運営会議の中で、毎期の経営状況を報告し、それを所属の職員に流していただくというようなことで周知を図っているところであります。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 末端の職員からは、内容がほとんど説明されていない、そういうことで不安でしようがないという声が私のほうには聞こえてきております。全職員、わかりやすい説明ということが今特に大事な時期ではないかと。その点、しっかりチェックしながら、本当に管理者の示したいことが末端の職員まで理解できているのかどうか、こういったチェックをしながら進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。 ◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 管理者等からの訓示も含めて、年に何回か行っておるところでありますけれども、毎回行える状況ではない中で、所属長を中心とした、そういった情報提供をしているところでありますが、議員の今お話もさらに受けまして、さらに職員に対して十分伝わるような工夫をしてまいりたいと思います。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 給与関係ですが、職員労働組合との賃金カットにおける協定書では、決算の状況によってカット率の圧縮を検討する旨の協定を結んであると説明されております。具体的にはどのような協定内容になっているのか説明いただきます。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。 ◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 協定確認書の中では、決算の状況によって協力割、カットの率でありますけれども圧縮を検討すると。なお、この場合には、毎年10月の時点で組合と協議しながら行うというような内容となっております。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 決算の状況によって協力割合の圧縮を検討するというのは、具体的には病院の収益計画の中ではどういう状態をあらわすのか説明ください。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。 ◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの質問にお答えいたします。 決算の状況という表現だけにはしてありますけれども、決算が仮に利益を生むような状況になったとしましても、例えば債務の返済等々含めまして、人件費あるいは収益の今後の見込み等を含めまして、総体的に組合の皆さんとしっかりと話をして、協議して進めてまいりたいというふうに思っております。 以上です。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 収益的なバランスの数字の中で、この状態が決算の状況で圧縮を検討する基準になるというものはどこにあるんですか。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。 ◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 基準につきましては、例えば経常収支がこうなればこうというものではないと思います。総合的な部分が必要になってくるかと思います。ただ、その前提としては、黒字化というのは一つの大きな検討の要素でありますし、今後の3年を予定しておりますけれども、さらに収益増、コスト削減等の中で、一時借入金等の返済が多く計画より進むようでありますと、そういうところを含めて組合と話ができるかなというふうに思っております。 以上であります。
    ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 前提である黒字化というのは、何を指して黒字化と言うんでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。 ◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 私どもの黒字化と申しているのは、収益的収支の部分で黒字化という表現をさせていただいております。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) そうしますと、10月ころには年度末に向けて収益的収支が黒字化の見通しがあれば給与の圧縮の改善を検討する、こういう解釈でよろしいんでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。 ◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 収益的収支が黒字化だけということではないということを御理解いただきたいと思いますが、債務の状況等も踏まえまして総合的に検討協議をさせていただきたいということであります。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) そうしますと、債務が完全に解消しないと給与削減の検討というのはされない、こういう解釈でよろしいんですか。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。 ◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 完全に解消ということではなくて、今健全化計画におきましても3年間の中でということが最長になっております。そのときは当然解消はされていないんですけれども、その時点で見込んでいる債務の残がさらに改善をしていくと、当然そういうところを加味して削減率を少なくするとか、そういったところが協議の中になってくるのではないかなというふうに考えております。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 開設者の市長に伺いたいんですが、今のような解釈で労働組合との信頼関係というのは築けるんでしょうか。何が基準で給与削減ストップできるのか、今の話では全然わかりません。こんな不明瞭な回答で、労働組合、職員との信頼関係は私は築けない思うんですが、市長、明快な基準を示していただきたいと思います。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 今、病院事務長のお答えは、いわゆる確認書、協定の中に数字的に明定されたものはないという答弁にしたわけであります。それ以上のものでも、それ以下のものでもありません。したがいまして、協定書の解釈は、協定書の当事者であります大町病院の職員労働組合と病院側において真摯に相談して決めていくべきことであり、私が開設者としても、労使の協約についてくちばしを挟むものではないというのが基本的な考え方でございます。 以上です。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 経営検討委員会の議事録の中で、職員数の削減等による職員給与費の削減の表があります。経営検討会議では9,200万円とされているものが、議会に示された数字では9,600万円となっており、400万円の食い違いがあります。これは、この変更は経営検討会議の9,200万円から400万円プラスされた数字が議会に示されていますが、この変更は誰が承認したものか説明ください。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。 ◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 議会にお示しさせていただいた部分で9,600万円というところでありますけれども、基本的には経営健全化計画に沿った形で、30年度の部分については御報告をさせていただいたというふうに認識しております。特に大きな変更はない部分であろうかというふうに考えております。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 私のあれでは、経営検討会議では9,200万円です。これから400万円プラスして議会に説明していいと判断したのは、開設者である市長以外にないと思うんですけれども、この点はいかがですか。後で調査していただけますか。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 経営検討委員会の委員の一人であります。私自身委員でありますが、その数字の相違というのは、相違といいますか、数字が動いたというのは、経営検討委員会の中では議論されておりませんし、また、開設者として述べるような基礎的な数値を持っているわけではありません。決して私が指示したというようなことは全くありません。 以上です。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) この点、しっかり調査して、後で報告いただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。 ◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 内容については確認させていただきたいと思います。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 続きまして、経営形態について質問したいと思います。 大町病院の経営形態のあり方については、どのような検討がされてきているのか、これは経営検討委員会を中心にして検討されてきたのか、説明いただきたいと思います。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。 ◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 経営形態の検討につきましては、経営健全化計画、前新改革プランにおきましても検討してきております。そのもとになりましたものは、もちろん院内での幹部会等を経ながら、経営検討委員会等を通じて御意見をいただく中でまとめてきたものであります。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 経営検討委員会の議事録を読ませてもらっても、第3回なんか見ても、独法についての扱いしか全く議論されていないんですよ。ほかの形態について、いつ検討されているんでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。 ◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 各、経営検討委員会中で、資料に基づき説明をし、また、経営健全化計画の策定も、昨年2月、経営検討委員会の中でも御説明をしております。その中で、当然ここの部分に、経営形態の検討の部分についても御説明をし、また、経営検討委員会中の専門的な立場で来ていただいている識見者の先生からも、その内容についても少しコメントをいただく中で、委員の皆さんからの御意見を頂戴したところであります。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 第3回の経営検討委員会の議事録を読む範囲で、市長は独法先にありきの方針を示したように受けとめられるんですけれども、この解釈でよろしいか、開設者の市長の見解を伺います。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 30年度における経営検討委員会、何回か開かれておりますが、その前提となりますのは、個別外部監査からの監査報告がベースになっております。また、その中でも、先ほど事務長からも答弁申し上げましたように、委員の一人であります小山先生、これは議会でも勉強会開いていただいておりますが、の強い考え方も反映して、そうした議論になっております。 ただ、これまでも答弁しておりますように、それを踏まえて3月議会で既に議決をいただいております経営健全化計画の中でも、方向性としては独法化を前提としておりますが、今後、これは井上事業管理者の答弁の中にもありましたように、どの形態が適切なのか、黒字化を安定させていくことが適切なのか、そしてまた、地域医療の拠点として将来医療を提供し続けていく形態として、どれが本当に最適なのか等々については、なお経営検討会議の場でも検討を加えていく必要があろうと考えております。 以上です。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 独立行政法人、以下独法と略しますけれども、この議事録の検討の項を読みますと、議会に示した経営健全化計画書では、移行することを想定するとして説明文書がありましたけれども、経営検討会議では、市長が主導して、この文章を想定し実施するとすることを決定している。なぜ議会に示したものと文章を変えたのか、市長の説明を伺いたいと思います。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 御質問の趣旨をもう一回明らかにするためにお尋ねしますが、議会に示ししたというのは、いつの時点での私の考えでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) これ、議会に示された経営健全化計画書です。そこで比較しますと、議会では、この部分については、「早ければ2024年から法人へ移行することを想定する」と、こういう表現になっております。ところが、第3回の議事録では、「市長みずからが、このスケジュールを想定し、実施する。変更する」と、こういうふうに記録されております。明らかに表現が違うと思いますけれども、どうでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) その後も何回か、検討委員会の場以外でも議論してきておりますが、正確には覚えておりませんが、できるだけ方向性としては議会に対しては明確に示していく必要があるということと、もう一つ、しかし、この時点で全てを断言することにちゅうちょがあるということから、「想定する」という文章を入れたことは事実であります。 以上です。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) その判断は市長がされたんですね。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 最終的に判断したのは私ではありません。もちろん、経営検討委員会の中でさまざまな議論をし、そして私も委員として経営検討委員会の中で発言しています。しかし、それを決定する権限は、最終的に議会に提案するのに、議会に提案する議案として出すことに裁可を与えたのは、もちろん市長としての権限ですので、また、権限と責任でありますので、判こついたのは私ですが、その時点で最終的に文言を直したというものではありません。議論の過程の中で修正してきたものであると理解しております。 以上です。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 本年2月1日、3回、今の検討委員会で市長は、「独法化はゴールから考えていかないといけない。いつやるか。37年に償還債務ゼロになって、それから完璧に移行できる。手切れ金という話もありましたが、3年目から具体的な検討準備が進む。そのように考えていかがでしょうか」と述べております。市長はこの時点で独法化実行するというふうに決めているんですね。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 決めつけているわけではありません。もちろん、その時点ではまず議会に諮るということが前提になっておりますが、その議論の過程では、小山委員からは「独法化を進めるに当たっても相当準備期間が必要だ」、これ、議会の勉強会でも同じことをおっしゃっているというふうに聞いておりますが、相当前から準備していかなければ、37年に健全化計画が成就するとしたときに、それをゴールとしたときには、相当手前の段階から準備をしていかなきゃいけないという強い助言がありました。それに基づいて逆算すれば、そのころからそろそろ準備を始めていかなければ、さまざまな行政手続、議会に諮るなりの手続をしていかなければ間に合わないということについて提言したつもりでございます。 以上です。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) ここで言う想定というのは「状況や条件など仮に決めることである」、こういう内容で議会に説明しております。しかし、実態は全く意味合いが違うものであって、これ自身が議会や市民を欺く行為というふうに私は受けとめております。行政に対する信頼を根底から覆すものであり、まず独法、先にありきの方針というのは撤回をしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 表現の微妙な受けとめの違いはあろうかと思いますが、私は議会において既に議決をいただいている健全化計画の内容に沿って、その中の確定的になった独法化を目指すというプロセスにおいては、これを履行していきたいと考えております。 以上です。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 想定すると、目指すとは全然違うんですよ、意味が違うんですよ。そこを問題にしているんです。同じ意味で発言をされているわけですか。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 健全化計画に盛り込まれた独法化に向けての記載がどこにあるか、今、探しているところでありますが、いずれにしても、健全化計画に盛り込まれた表現をもとに、それを既に議決をいただいた内容のものとして、それについて履行していきたいと考えるところでございます。 以上です。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 市民の安心のよりどころの病院経営の継続、最善の経営形態は何か、こういった問題は、議会や市民、ほとんど知らないというか、検討の経過も知らない、どういうものかもわかっていない、こういうことが今の現状だと思います。独法化しても、その後の経営が継続できることを示してもいなければ、病院が破綻してしまうという専門家の指摘もあります。 長野県内の公立病院を見ても、さまざまな経営形態で健全な経営を維持しているケースがたくさんあります。例えば、駒ケ根市、飯島町、中川村、宮田村が構成する伊南行政組合は、昭和伊南総合病院という名前ですが、この経営形態は大いに参考にすべきだと思います。私は、小谷村、白馬村、松川村、池田町の大北地域の自治体の財政支援を受けることが可能になる、こういった行政組合の形態というのも非常に今後の事業展開の中では有利になる可能性もある、こういうふうに考えているわけです。いろいろなさまざまなものを市民を交えてオープンに検討する中で検討していく必要があるかと思うんですけれども、この点について市長はどのような見解でしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 病院の地方公営企業たる病院経営にはさまざまな形態があることは十分承知しております。そうした中で、既に議会の議決をいただいたこの経営健全化計画で述べているのは、想定しながら進めていくという考え方を示しております。これがまずベースになります。しかし、これにこだわることなくといいますか、これに縛られることなく柔軟な発想の中で、経営環境の変化などに即応したさまざまな議論はこれからも続けていくべきと考えております。 なお、議員の御質問にありました伊南行政組合昭和伊南病院でありますが、これは御指摘のように、いわゆる上伊那郡の南部の駒ケ根市を中心とした市町村で構成しております。今、大町病院が経営の再生を一生懸命取り組んでいる最中に、他の市町村から支援を仰ぐというようなことは、言ってみればツケを回すということになりかねないという意味では、なかなか受け入れていただけない環境ではないか。まず、これはもちろん今申し上げておりますように、経営形態は並行しながら最善のものをさらに模索していくということを念頭に置きながら、まず病院の経営を再生していくこと、これに全力を挙げるのが、現在大町病院に置かれた立場、使命ではないかと考えるところでございます。 以上です。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 独法化を仮にするにしても、黒字化しなきゃだめだという話になっていますから、この間、並行して経営形態のあり方も真剣に検討していくということは、市長、やる意思があるかどうか確認しておきます。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) それは、私の意思にかかわらず、まず病院経営の上からも当然の考え方であり、また、それを進めていくということは私としてもサポートしてまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) ちょっと時間がなくなりましたので、今後の病院の管理のあり方について質問したいと思います。 検討会議の議事録に出ているんですが、市側に病院管理課を設けて、行政がすべき病院関係の仕事はここで受け持つ、この体制を新設してはどうかという提案があります。行政側でも病院支援の課を持って、病院事業管理者に全て任せるというような形ではなくて、行政が持つべき仕事はそちらでやるというような体制は、どんな評価をお考えでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) まず、病院経営というのは一つの企業として完結しております。それについて一般行政がどのようなかかわり方をするかというのは、病院の主体性を中心としてそれをサポートするという考え方、それがいわゆる一般行政の役割ではないかと思います。そうした観点に立ちますと、果たして開設者のもとに病院の経営そのものに何か関与するような組織を立ち上げることについてはなかなか難しいということで、これまでも答弁で申し上げておりますが、病院経営をサポートするための私自身をサポートする仕組みを立ち上げたところでございます。 以上です。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 市長のサポートはまた別の問題として、例えば議事録の中で、長野市民病院の例が出されて、市のほうに市民病院課等がある、密接にやっていると。こういったことも大町市で採用したらどうかという提案があったんですが、これは大いに検討する価値があると思うんですが、いかがでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 長野市民病院の経営形態は、現在の大町市のいわゆる事業管理者制度と全く違う、市の医療公社に委託する形で運営されております。したがいまして、委託者と受託者は対等の形で、権限のもとで協議する必要があるということから、開設者である市長をサポートする組織として立ち上げているという、そんな理解をいたしております。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 現在の病院事業管理者の負担を軽減する、また、行政として、正しい負担すべきは負担していくという点では非常に参考にする組織形態だと思います。 これに関連しまして、例えば医師や看護師の奨学金2億円から西棟の耐震工事の後の処理費用、電子カルテの更新費用など、本来大町市の一般会計で負担してもいいような費用があるかと思うんですが、こういったものを今後病院経営の改善、黒字化を図る上でも、一般会計で負担していくというようなお考えについてはどのように検討されたんですか。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 今、御指摘のありましたそれぞれの経費については、概論で申し上げますと、全て病院経営の3条予算あるいは4条予算に要する経費として、繰出金の中でほとんど相当部分を見ている、措置していると考えております。なお、今後、もし一般会計でさらに支援する要素があるとすれば、なお精査してまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 続きまして、ガバナンスの所在、前回の質問でも伺いましたけれども、伺いたいと思います。 経営破綻を招いた今回の最大の責任というのは、私は病院開設者である市長にあるというふうに思っております。そのガバナンスも含めた検証を第三者に委ねて実行すべきだと提案したわけですけれども、今日までこの課題についてはどのような取り組みをされているか説明ください。 ○議長(中牧盛登君) 病院事務長。 ◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 ガバナンスの取り組み強化ということでございます。健全な組織運営を行っていく上での管理統治という意味合いから、そういった体制を強化していくことは当然必要でありますので、私たちも病院の中で経営の戦略会議等を設けまして、病院の今後KPI等含めまして戦略的に行っていこうということで、そういったところでガバナンスを強化できる、そういった仕組みを職員の中で中心に行っていこう、それに合わせて外部の有識者の方からもアドバイス等を受けながら進めてまいりたいというふうに考えております。 以上であります。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 私は開設者の市長のガバナンス(統治能力)、これに今回の破綻は最大の問題があったというふうに前回も指摘したわけですけれども、この点については、市長の下にいる職員ができないことでして、外部の第三者の評価というものを受けるべきだということで質問しているわけです。これは市長みずからが決断しないとできないことだと思うんですが、市長、どんなお考えでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 現在のいわゆる事業管理者制度、これは平成19年3月の定例議会の場で議会の議決を経て、いわゆるそれまで病院経営におけます財務の適用だけで動いてきた地方公営企業が、組織、管理、人事全ての権限を移行することによってスタートした制度であります。それに基づきまして、市長としては開設者としての役割を果たしてきたつもりであります。 その中で、3年間にわたる、例えば医師が極めて不足した時代においても、基本的には病院経営の一環としての医師確保の取り組みでありますが、これについて一般行政であります私のほうからも全面的に病院と協力しながら、例えば、県にあるいは信州大学のそれぞれの医局に医師の確保について要請した経過があります。そうした意味におきましては、私は大和議員御指摘のように、開設者としての役割を担っていなかったということは当たらないと考えております。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 病院事業管理者。 ◎病院事業管理者(井上善博君) 経営の責任に関しては私にあるのは明確です。それで、私がこれで5年目になるんですが、4年間、病院事業管理者をやって、今度また新しくなりましたけれども、経営の責任は市長にあるんじゃなくて、病院事業管理者にある。私は院長を兼ねてやっておりますけれども、長野県の全適を行っている病院はほとんどが病院事業管理者と院長を兼ねております。それで、病院事業管理者が単独でやるというところがほとんどなっておりますので、今後も私自身が経営を担当していきますけれども、今後も問題ありましたら私が責任をとることになります。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 大町病院の経営検討委員会、この名簿には市長も名前を筆頭に連ねております。多くの発言をして、多くの決定をしてきております。また、ただいま発言した病院事業管理者の任命責任、管理監督責任というのは開設者である市長にあるはずであります。こういった点から見ても、私は開設者の市長が最も重い責任があるというふうに考えております。この点も含めて、外部監査の外部の有識者と第三者に委ねて、本当にそれが正しいのかどうかということをぜひ検討していただきたいと思うんですが、市長その意思はあるでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) もう一度お尋ねしますが、外部の有識者を事業管理者として招聘すべきだという御主張ですか、お願いします。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 第三者を招いて、市長のガバナンスについて、それで評価がよかったのかどうか、これを検討する委員会を設けてほしいということであります。その意思があるかどうかということです。
    ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 既に病院の経営を中心とした検討委員会が設けられております。その過程で、その中で開設者としての私の役割がどうであったかということについても、議題として協議をいただくことといたします。 なお、議員は先ほど経営検討委員会の中で私が決定したという表現がありましたが、これは全く誤りであります。私も委員の一人として積極的に発言してまいりました。しかしながら、それを決定したのは、議長の進行によって必ず意思確認は全委員においてしております。そうした意味において、私も一つの発言者として位置づけられるとともに、全体のそれぞれの検討委員会の会議におきます進行は議長を立て、また、議長のもとで意思決定をしてきたということにおいては、私が決定したものではありません。この点は御理解いただきたいと思います。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 市長としては開設者の立場で参加しているのに、全く委員の平等な賛同の範囲という解釈は私はおかしいと思います。ぜひ、それも含めて検討いただきたい。 最後、時間がないんですけれども、事業管理者と病院長とは役職を分けることを今後検討すべきだと思います。岡谷市民病院では開設者が岡谷市長、そのもとに病院事業管理者、その下に市民病院長という組織であります。病院長を医事の関連業務に専念できる組織になっていると思います。私は、こういった点も大いに参考すべきと思いますが、市長の見解を伺っておきたいと思います。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 今の質問に対しては、むしろ事業管理者がお答えすべきかもしれませんが、私としては事業管理者を任命しております。そのもとで事業管理者が院長を兼ねるという決断は、病院の経営の中で判断していることでございます。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 病院事業管理者。 ◎病院事業管理者(井上善博君) ただいまの大和議員の発言に関しては、岡谷市民病院は、今、天野先生が病院事業管理者で院長を兼ねております。ほかのところ、例えば浅間総合病院も村島先生が兼ねております、病院事業管理者と院長を。規模の小さい病院というのは、兼ねることが多いんです、病院事業管理者と院長を。例えば長野県の県立病院機構のような形態をとっている全適の組織であれば、県に病院事業管理者がずっと駐在していまして、その幾つかの病院を束ねる、そういう形になっております。ただ、規模が小さい病院は兼ねることが非常に多いです。岡谷市立病院も2年前までは分けてありましたけれども、今は天野先生が両方やっております。 以上です。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) わかりました。私も調査不足で申しわけなかったです。その点については、また検討してみたいと思っています。 以上、病院経営については、非常に大きな課題、本当に全力で取り組む必要があるかと思います。そういったことについて、私も議員の立場で検討していきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。 続きまして、次の2番目の質問、人口減少時代まちづくりについて質問したいと思います。 急激な人口減少が予測される大町市において、今後も安心して住み続けるまちづくりは市民の切実な要望です。市長は、持続可能なまちづくりの課題をどのように考えているか、説明いただきたいと思います。 ○議長(中牧盛登君) 答弁を求めます。市長。     〔市長(牛越 徹君)登壇〕 ◎市長(牛越徹君) 持続可能なまちづくりの課題は何かとのお尋ねにお答えいたします。 日本の人口は、平成20年をピークに減少局面に入っており、今後減少のスピードは加速度的に速まると推測されております。一方で、大町市の人口は昭和35年をピークとして50年から減少をし続けており、平成27年国勢調査では2万8,041人となっております。社会経済構造そのものに起因する少子高齢化に加え、東京圏への過度な人口集中に伴う人口減少の急激な進行は、地域活力の低下や地方経済の縮小など広範かつ大きな影響を及ぼしており、当市におきましても、市民の皆様が将来にわたり安心して住み続けることができる持続可能なまちづくりを進めるために必要な対策を講じることが急務であると認識いたしております。 人口減少の進行は、地域における雇用や消費需要の縮小に伴う地域経済の停滞を初め、地域コミュニティーの活力低下による互助・共助の仕組みの衰退、例えば自治会活動等の維持が困難になることなとが大きく懸念されます。これに加え、農業、商工業等における人材や後継者の不足、さらには保育園、小中学校、公民館などの教育施設や、道路、公共施設等の市民の生活基盤の維持存続が困難になるなど、多方面にわたりさまざまな影響が懸念されます。まさに、この克服こそが、最も困難な命題であると認識しております。 昨年10月1日現在の長野県毎月人口移動調査における当市の人口は、2万6,820人となり、市の人口ビジョンにおける同期の推計と比較して173人上回っており、わずかではありますが、人口の減少に抑制傾向が見え始め、成果が少しずつあらわれているものと考えております。今後も、総合戦略に掲げております取り組みを時代の潮流に即応できるようさらに深化させ、全庁を挙げて複合的・横断的な連携を図るとともに、行政だけの取り組みでは対応が困難な分野では、市民の皆様への丁寧な説明と認識の共有に努め、市民の参画と協働の視点を織り込みつつ、将来にわたり持続可能で活力あふれる大町市の実現に力を尽くしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 本年6月8日、厚生労働省が2018年の一人の女性が生涯に産む子どもの推計人口を示す合計特殊出生率を公表しました。全国平均が1.42、長野県平均は1.57人です。大町市の数値は幾らになるのか御説明ください。 ○議長(中牧盛登君) 民生部長。 ◎民生部長(塚田茂君) ただいまの御質問にお答えいたします。 平成30年度の大町市の合計特殊出生率は1.505という状況でございます。 以上です。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) この数字について、市長はどのような評価をされているのか、説明いただきたいと思うんですが。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 先ごろ全国の合計特殊出生率が発表されましたが、大都市圏では極めて低いという値が報道され大きな話題になっております。大町市におきましても、人口ビジョンに定めました1.8前後の数字から比べれば、まだまだ努力が足りない、抜本的な対策が必要だと考える、そんな数値の水準にあるというふうに考えております。 以上です。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 昨年3月、国立社人研が公表した2015年比2045年、30年後の将来人口推計、これが出されております。これを見ますと、大町市は長野県下19市中、最下位の50.5%、飯山市に次いで下から2番目で、減少率が41.3%という数字が出ております。ちなみに、他の17市は減少率がおおむね30%以上、30%を切らないという数字になっております。専門家は、人口減少を30%以内におさめれれば、地方のコンパクト化は必要ないとしているところですが、大町市はこれを超えて40%台まで減少してしまっております。こういった結果について、市長はどのように分析しているのか伺いたいと思います。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 人口というのは、もちろんその時代その時代に行政をあるいは地域経済を支える皆さんのさまざまな活動の結果が今日にあると言うべきものであります。 例えば、現在の大町市の人口の年齢別の構造は、ちょうど昭和30年代、40年代、大町市が最も産業が栄えていた時代、昭和電工では一番最盛期で3,500人の、また、東洋紡では2,500人の従業員規模を擁して、そして地域経済、地域社会を支えていた。その後、産業構造の変化に伴って、海外へ空洞化していく、そうした流れの中で産業も大きく衰退し、そうしたときに一生懸命この地域を支えていただいた世代の皆さんが、ちょうど今80、90に達していて、毎年の死亡率、自然動態では大体350人から380人規模の水準で推移しているということからすれば、これをどのように埋めていくか、自然増減だけでも、どのように埋めていくかということについては大きな課題であります。そのために、全国に先駆けて、平成24年から私どもは、人口プラン、いわゆる国がその後、まち・ひと・しごと創生戦略で定めました、そうした手法を用いて、地域の再生に取り組んできたところでございます。そうした認識に現在立っているところでございます。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 大町市の内容、数字を見ますと、主に子どもの世代、20代から30代までの女性の人口推移を見ますと、平成26年が2,131人、27年が2,040人、28年が2,015人、29年が1,951人、30年、1,899人となっており、この間で2,000人台から1,000人台へ子どもを産む女性の数そのものが減少している、これが大町市の今の現状であります。5年前と比べて232人の減少、率にして10.9%の減少となっております。大町市がこの間、5年間取り組んできた人口増加策というのは成功しなかったというふうに見ざるを得ないと思うんですが、その点について、どこに問題があったと考えているのか、市長の見解を伺いたいと思います。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 先ほどの答弁でも申し上げましたように、今、子どもを産み育てる世代の人数というのは、その上の世代に相当大きな関連があります。つまり、今、70、80の皆さんが産み育てた世代が40、50の世代であり、また、その40、50の世代の皆さんが産み育てた世代が20、そういう段階的にあります。ですから、これを一挙に解決するというのはなかなか困難であることは議員も理解いただけるものと思います。 そうした中で、ちょうど今から、24年からですから6年前から取り組み始めた子育て支援あるいは子どもを産み育てやすくするためのさまざまな施策、あるいは、新たに子どもを産み育てている世代を社会増減として移住していただく、その手だてをしてきております。これが一気に解決するような施策では、それだけで解決するような施策でないことは十分御理解いただけることと思いますが、なお、こうした地道な努力を粘り強く続けていく所存でございます。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) これは行政の総合力の問題でもあるんですね。いかに子育てしやすい環境をつくっているか、こういうことがこの数字にあらわれてくるというものだと思います。その意味では、それ以前からの努力、そういった方向へのあれが、行政としての努力が足りなかったというふうに私は思うんですけれども、例えば、兵庫県明石市では、この間、国が進める経済政策を後回しにして、子育て支援を優先して実施しております。そのおかげで、6年連続で人口が増加し、地域経済が好転する結果を出しているという事例もあります。国の進める政策の反対をして成功する、皮肉と言うほかないというような指摘があるわけですけれども、この辺の事例にきちんと学ぶ必要があるかと思います。そういった点で、現在の大町市の子育て支援事業ですか、これ十分と言えるんでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) まず、私のほうから御答弁申し上げます。 明石市の例については、これも新聞等で大きく、違う話題とともに報道されたところでございます。例えば、東京は何の努力もしなくても人口が爆発しております。明石市も、太平洋ベルト地帯、瀬戸内ではありますけれども産業が相当活発に展開される、あるいは大都市圏の郊外に位置するような、そうした環境のよさもあって、もちろん政策の効果もあって、そのような状態になっております。私どもとは大きく環境が違うということは、まず認識いただいた上で、私どもも、そうした地域に負けないように、あるいはそうした地域のいい事例であれば、それをお手本とするよう、これからも努力してまいりますし、また、いわゆる移住・定住促進策につきましては、これからもちょうど中間年に当たるということから見直しをかける中で、先進的な事例は十分参考にしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 民生部長。 ◎民生部長(塚田茂君) 私のほうからは、子育て支援に関しての事業の関係で、市として主に一般財源を用いて実施している事業について御説明をしたいと思います。 市としては、いわゆる補助金のない単独事業としまして、平成30年度、およそ3,000万円の一般財源を子育て支援につぎ込んでございます。また、31年度の予算では、それを約3,590万円の予算拡大という形の中で実施しているところでございます。また、これに加えまして、市民課におきましても、妊婦の関係または予防接種の関係、福祉医療の関係と、子育ての支援にかかわるさまざまな事業を一般財源をつぎ込みながら実施しているところでございます。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 東京一極集中の話が出ましたが、若者が一極集中する東京で、特殊出生率は全国最低の1.20です。このまま行ったら、日本全体が人口なくなってしまう、こういう問題に直面しているという、やはり制度の一極集中の転換こそが必要かと思います。ぜひそういう点は、市長会にも発信していっていただきたいと思うんです。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) これは本当に、この10年間の全国市長会の中心的な話題、課題でありました。これまでも本当に事あるごとに、各全国市長会を構成しております幾つかのブロックの、この地域ではいわゆる北陸・信越ブロックなんですが、そうしたブロックに限らず、全てのブロックから、関東圏も一部そうした地域があります。全国各地の市長会から挙げられております。これは全国総合整備計画、今まで名前は何回も看板が変わってきておりますが、4次、5次にわたってやってきております。まち・ひと・しごと創生総合戦略、これは27年に始まっておりますが、これが最後の多分東京一極集中を是正する最後の取り組みではないかと言われております。今回のこの取り組みの中で、国がまず、地域は地域で、一生懸命地域を光らせるために磨き上げ、そして人口の定着あるいは多くの人口が来られるような政策をつくり上げ、また、子どもを産み育てやすい環境づくりに取り組んでおります。これは国策で調整しない限りは、決して抜本的な解決は図られない、そうした信念のもとでこれからも国に意見を上げてまいります。 なお、国におきましても、例えば税制改正の中で、いわゆる法人税であれば、法人の税の例えば本社がある東京と工場のある地方における分割基準というのは相当是正してきておりますし、また、東京からの所得税ですとか法人税の収入を、より交付税の原資を大きく取り上げることによって、地方に配分するパイの再配分機能を強めてきていることも事実であります。しかしながら、そうしたことも含めて、なお抜本的な対策にはなっていない、成果につながるような状態になっていないことについては十分認識した上で、さらに国に粘り強く要望してまいりたいと考えおります。 以上です。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 水道事業の計画給水量、この設定根拠について説明ください。特に、人口問題です。 ○議長(中牧盛登君) 建設水道部長。 ◎建設水道部長(田中一幸君) ただいまの御質問にお答えいたします。 水道事業では、安全な水道水の安定的な供給を維持するため、水道施設の老朽化や耐震化への対応に向けて、計画的・効率的な事業運営を進めております。しかし、近年の少子高齢化に伴う人口減少の加速化や節水機器の普及による水需要の減少など、社会環境が大きく変化しております。 今回、水道事業認可変更を計画するに当たっては、このような社会現象を踏まえ、今後も安定した水道供給サービスを持続していくため、水道事業の規模を決定する要因の一つでございます計画給水人口や計画給水量を予測し、事業計画を策定する必要がございます。将来の給水人口の推定につきましては、厚生労働省の水道事業等認可の手引及び日本水道協会の水道施設設計指針に基づき、主な推計方法であるコーホート要因法及び時系列傾向分析法、さらに当市の人口ビジョン及び国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口、それぞれの将来推計人口を用いて比較検討を行いました。最終的な水道事業の計画の人口予測手法としましては、当市の施策計画等と整合を図るために、大町市人口ビジョンの推計を算定根拠として採用しております。計画給水人口として採用しました数値は、本事業認可の計画目標とする2033年度までの人口推移が減少傾向でありますため、計画期間内の最大となる本年度の推計値として、簡易水道事業の区域を除いた大町市の水道事業では2万4,100人として計画しております。 水道事業の運営につきましては、市民生活に欠かせない水の安定供給を行う公益性の高い事業でございますので、引き続き持続可能な事業計画に取り組んでまいります。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 大町市の人口ビジョンというのは、将来5年後、10年後、特殊出生率を1.8から2.0に引き上げる、こういうもとでつくられた計画であります。ところが、今の社人研の人口推計で見たら、明らかにもっと速い速度で減少しているというのが一番正しい数値、いわゆる根拠になる数値になるかと思います。そういった意味で、今回の水道給水計画は、社人研等の数値を採用すると減少傾向が大き過ぎる、だから大町市の人口ビジョンを採用する。将来20年、30年につくるこういう公共事業を、そういった曖昧な根拠でつくられても、これはまた市民が迷惑になる、こういうことになるかと思います。こういった点では、ぜひ見直しをいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 建設水道部長。 ◎建設水道部長(田中一幸君) ただいまの御質問にお答えいたします。 今回採用いたしました大町市人口ビジョンの推計でございますが、この推計を採用することとした一つの根拠が、先ほど申し上げました厚生労働省の水道事業の認可の手引、そちらのほうにも市の上位計画に沿った内容で計画するということがございますので、それに沿って行って、今回設定しました人口につきましては、これから人口が減少するということが、目に見えてわかっておりますので、その中で最大値を採用することということも、その中に明記されておりますので、それを採用させていただいたということでございます。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 水道施設って、一遍つくったら50年ぐらいもつ施設になるかと思います。そうしますと、50年間の人口減少を勘案して、どのくらいの施設にするかというのが一番正しい公共事業のあり方と私は思うんですけれども、そういった点での再評価、ぜひ必要かと思います。 これを含めて、大町市が公共施設等の管理計画ですか、こういったこともやられているわけですけれども、こういった視点を加えて再度見直すということ、それから、長寿命化を真剣に取り組む、このことによって管理コストは大幅に減るわけですけれども、こういった2点について、今後、人口減少を見据えながら、人口ビジョンに頼るのではなくて、現実的な推計で見直すということを私はぜひ必要かと思うんですけれども、その点いかがでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 総務部長。 ◎総務部長(竹村静哉君) ただいまの公共施設等総合管理計画の御質問でございます。 この計画は、公共施設全体の状況を的確に把握いたしまして、議員御指摘のように、30年、50年といった長期的な視点から、機能の転換や複合化により、施設の総量をその時点の市の現状に見合う水準に抑制して維持していくと。今後も維持すべき施設の長寿命化もあわせて図りながら、持続可能な施設管理と利便性の向上、財政負担の軽減や平準化というものを図ることを目的に、平成28年に策定をしております。 翌年からは、施設利用の状況ですとか、過去におけるその施設修繕履歴、さまざまな情報を網羅し、個別に施設の状況を示します管理台帳というものを整備いたしましたほか、施設ごとの老朽度を調査いたしました。 現在はそれぞれの管理担当課による施設の現況把握と適切な維持管理の手法を検討の上、来年度中になりますけれども、施設ごとの具体的な対応方針を定めた個別施設計画を策定することとしております。個別の施設計画の策定に当たりましては、市民や利用者の皆さん、また、行政とのお互いの理解が深められなければなりません。共通認識を十分に深めながら検討することが重要でございます。施設管理を担当する部署を中心に、利用者等の意見を踏まえ、また、財政状況等も踏まえた上で施設のあり方を慎重に検討するようにしてまいります。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 残り時間、あと1分5秒です。大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 大町市の人口ビジョン、これは将来の出生率を1.8から2.0に引き上げて、2060年、40年後1万7,000人の人口を維持する、これが目標になっております。ところが、社人研の推計では、同じ2060年は1万700人前後になる、こういう推計であります。大きな7,000人からの開きがあるわけでして、そういった過大な人口推計に基づいて大町市の将来計画をつくっていったら、これまた大変なことになるのではないか。どんどん人口が減少して、支える世代というのはこれから50年は減り続ける、こういう環境の中で、大町市の公共施設維持管理をしていかなきゃいけない、こういう課題があります。ぜひその辺は、将来子育てしやすいまちづくり、住みなれた地域で暮らし続けるまちづくり等留意しながら、人口減少を最大限食いとめる、こういった発想でまちづくりをする必要があるかと思いますが、市長どうでしょうか。 ○議長(中牧盛登君) 市長。 ◎市長(牛越徹君) 社人研の推計数値をもとにいろいろ御質問いただきました。 まず、社人研(国立社会保障・人口問題研究所)の推計でありますが、平成27年の時点で推計したときには、これは市の人口ビジョンも同じ数値を使ってスタートしておりますが、平成29年、おととしについては社人研の推計値は2万6,282人でありました。ところが、実際の国調ベースでの実績値では2万6,820人、538人、市が実績のほうが上回っているわけです。つまり、これは統計数字であれば統計数字をもとに推計する場合、いずれにしても、相当の計算値による誤差というのは出てまいります。私どもは社人研の推計値というものは極めてラフなものだと考えており、そして、しかもその結果、大町市は何年か後には消滅可能性都市と烙印を押されたわけですが、そうならないために、27年をベースとして、国のまち・ひと・しごと総合戦略に基づく人口ビジョンと総合戦略を打ち立てました。 そうした中で、確かに御指摘のように、2025年までは、いわゆる合計特殊出生率は1.8、そしてまた、最終的には、これは当時は平成42年というふうに申しておりましたが、2030年においては2.0にまで改善していくという行政努力をしていく、政策上の努力をしていくということの目標を掲げたのがビジョンであります。そうしたことから、そうならないように、つまり社人研の御託宣に基づいて消滅可能性都市とならないように努力するのが、全ての政策努力だと考えております。 と同時に、公共施設のあり方についても、例えば50年後に消滅するんであれば、既に今から公共投資なんかする必要がないということになりかねないんですが、現在の市民の皆さんの願いはそうではありません。今あるものを維持改善しながら、適切な規模で維持していく、そうしたための投資は望まれていることと思います。そうした中で、もちろん政策努力と、その政策努力の成果をしっかり見きわめながら、適切な規模の公共施設など行政の規模を模索してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(中牧盛登君) 大和幸久議員。 ◆10番(大和幸久君) 特殊出生率、2015年は1.8から2030年は2.0にするという具体策に希望が持てない現況にある、これを私は指摘しておきたいと思います。ぜひ持てる内容にしていただきたい。 ○議長(中牧盛登君) 時間であります。以上で大和幸久議員の質問は終了いたしました。 以上をもちまして本日の日程は全て終了いたしました。 本日はこれをもって散会いたします。御苦労さまでした。 △散会 午後3時24分...